MNP利用者への携帯電話本体割引、法律で上限額を設定へ


携帯各社がMNP利用者に対して行っている携帯電話本体の割引に対し、より具体的な制約が課されることになりました。詳細は以下から。

日本経済新聞社の報道によると、高市早苗総務相が携帯電話の本体価格の値引きに上限額を検討する考えを明らかにしたそうです。

これは携帯電話の通信料金を引き下げるための措置で、携帯各社がMNP利用者に対して行っている端末代の大幅割引の原資が同じ端末を長く利用しているユーザーの通信料収入であることを問題視。

高市早苗総務相は「過度な端末の値引き競争に対しては一定の歯止めをかけるべきだ」とコメントしており、上限額については新しく制定する法律か、電気通信事業法に基づく指針で定められる見通しで、総務省の有識者会議で12月に結論を出すとしています。

なお、携帯各社によるMNP利用者への割引合戦は、同じ端末・同じサービス内容にもかかわらず料金差が2倍以上となった2014年春商戦を境に大きく落ち込んでおり、かつてほど極端ではなくなっているのが現状。

2014年3月ごろのiPhone 5s利用料金比較。本体一括0円によって、MNP利用者は月額3000円を割る料金で利用できていました。

むしろ大手3社すべてがiPhoneやXperiaを取り扱うようになったこと、LINEなどの普及によって今までユーザーを縛り付けていたキャリアメールの呪縛が薄れたことなどによって、MNPの恩恵を受けられるユーザーが増えたことを考えると、本当に必要なのはMNPの締め付けではなく、長期利用者への割引を手厚くすることではないでしょうか。

携帯端末値引きに上限 総務相、通信料下げへ法制化視野  :日本経済新聞

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