【前編】台北の格安グルメ地帯、士林夜市を食べ歩いてみました


台湾観光でまず名前の上がる士林夜市。フルパワーなアジアのナイトマーケットを探訪してきました。

日本からも訪れやすく、毎年大勢の日本人観光客の訪れる台湾。首都の台北を観光しようとする時、故宮博物館と共にまずは名前が上がるのが士林夜市です。

ここは名前の通り夜間に開催されるナイトマーケットで、台湾の名物料理を屋台スタイルかつ庶民的な値段で楽しむことができるグルメスポットとして知られています。アジアの雑多な雰囲気の中で台湾の美味しいものを片っ端から食べられるとあって人気も上々。BUZZAP!取材班もじっくり美味しいものを探してみました。

国際線の到着する台湾桃園国際空港からエアポートバス(1819系統)で1時間(125台湾ドル:約450円)程揺られると、台北の中央駅に当たる台北車站に到着します。今回目指す士林夜市は地下鉄のMRTの淡水信義線の淡水方面行きに乗って5駅(20台湾ドル:約70円)の剣潭駅から歩いて5分ほどのところ。

MRTの切符はこんなコイン型をしています。

SUICAと同じようにピッとかざして入るのが面白いですね。

台北車站では地下鉄だった淡水信義線は剣潭駅まで来ると地上に出ています。ホームからでも賑わっているのが分かります。

駅の改札。日本の鉄道に乗っているのとかなり近い感覚です。

訪れた夜はちょうど小雨が上がったくらい。ブレードランナー感ありありです。このY字路を左側に向かって行くと士林夜市の入り口にたどり着きます。

とはいえそこまでの道沿いにもずらりと屋台が並んでいます。ここでがっつくのはじっと我慢。実は士林夜市は2002年から2011年まで9年間にも渡り、老朽化した施設の改修のため閉鎖されて剣潭駅前の士林臨時市場で営業していたのですが、現在では元の位置に戻り、雰囲気はそのままにさらに活気と規模を増しています。というかもう溢れ出していると言った方が適切でしょうか。

こちらが復活した士林夜市の入り口。いい感じに派手です。地元の人と観光客が入り乱れています。日本語の会話も聞こえて来る他、LINEの着信音もあちこちで鳴っています。

中に入ってみるとまず目につくのが1階のゲームコーナー。日本のお祭りでテキ屋さんが出している射的やスマートボール、ダーツなどに加えてオリジナルなゲームもあり、老若男女別け隔てなく楽しんでいました。景品はぬいぐるみなどが目立ちますが、お店によって様々。風船が回転するなど独自の工夫をこらした仕掛けが目につきます。

1階にはそれ以外にもおみやげ屋さんなどが並んでいます。頻繁に日本語で呼びこみをしてきます。

やはりメインは食事ということで地下1階の美食区へ。

こちらはまたすごい活気です。日本のデパートやショッピングモールのフードコートとは訳が違います。通路の両側から視覚と聴覚と嗅覚に訴えてくる食の数々。ずらりと写真付きで並べられた看板の下ではまさに新鮮な食材がジュウジュウと音を立てて調理され、肉や魚や香辛料の香りがうねりとなって漂ってきます。そんな人混みの中を目ざとく声をかけてくる各店舗の呼び込み、好きな人にはたまらないアジア全開な雰囲気です。

しばらくうろうろと巡って気になったお店に飛び込んでみました。テーブルには所狭しとメニューが。散々迷った挙句にオーダーしたのは名物の牡蠣オムレツ(60台湾ドル)、臭豆腐(50台湾ドル)、卵炒飯(50台湾ドル)、それに我慢できなくなって缶ビール(40台湾ドル)。これで全部で200台湾ドル(約700円)というのはやはりすごく安いです。

こちらが牡蠣オムレツ。小さな牡蠣がたくさん入っているあんかけオムレツです。

カニ玉を想像するとちょっと近いでしょうか。とろりとしたあんの風味と卵、牡蠣がよくマッチしています。

こちらが臭豆腐。豆腐を使った発酵食品なのですが、台湾の臭豆腐は揚げてあるためか意外と臭みは気にならず、しょっぱ目のタレとピクルス状の野菜と一緒にいただきます。ご想像の通り最高のビールのつまみになります。

やはりご飯物が欲しくなってしまいます。シンプルながらなぜか中国や台湾で食べる炒飯には特別な美味しさがあるように感じてしまいます。

テーブルに置いてあったこのチリを軽くぶっ掛けてみたら美味さが倍増してしまいました。フレッシュな唐辛子の香りがたまりません。

まだ食べれそうな気もしましたが、ここだけで満腹になってはもったいないのでまた散歩しながら買い食いしてみると行列店を発見。地元民の並ぶ店は美味いというのは世界共通の法則なのでここのをトライしてみることに。

大餅包小餅という名前ですがどんな食べ物なのでしょうか。ちなみに中国では「餅」という言葉は「月餅」のように焼き菓子に使われており、日本語の餅とは別物。

どうやら丸い揚げた丸いサクサクの焼き菓子のようですが、それを巨大なチャパティのような皮に包んでその上からすりこぎ棒でガンガンぶっ叩いています。炭水化物in炭水化物ですね。

こうして見るとラップかチャパティロールのようですが、中はサクサクなので口の中がパッサパサになります。ふわっと小麦の香りが漂って美味しいんですけどね…。しかしこれはお腹の中でマックス膨れるのでいろいろ食べたいと思っている人には超危険な罠です。
ということで士林夜市の中を歩きまわってみたのですが、なんと本番はまだ始まってすらいませんでした。後編では夜市から溢れ出して周囲の街をまるごと巻き込んだ場外市場編をお送りします。

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