Photo by Stephen Train
食べ物を包むために使われるラップ。非常に馴染みのキッチン用品ですが、なんと食べられるラップが開発されました。
アメリカ合衆国農務省の科学者を筆頭とした研究チームが牛乳に含まれるカゼインというタンパク質を用いた食品保存用ラップを開発しました。このラップは生物分解性を持ち、味や風味を付ければ食べることもできてしまいます。3年後には実用化されて一般販売が見込まれています。
筆頭研究者のPeggy Tomasula博士によると、カゼインを用いたラップは酸素を遮断する能力が現在の石油由来のラップの500倍も高く、食品保存に極めて適しているとのこと。また微生物によって分解されるため、生態系への悪影響を押さえる効果があります。
また、共同研究者のLaetitia Bonnaillie博士によると、このカゼイン由来ラップは単に家庭などで食品保存に使えるだけでなく、食品の包装などへの応用が期待できるとのこと。特に個包装のチーズやキャンディなど、大量の「燃えないゴミ」が出るような商品にこのラップを用いることができれば、より有害なゴミを減らすことに繋がるといいます。
環境負荷を減らすことができることが大きな目玉ですが、このラップを用いた食品も楽しみなところ。ボンタンアメくらいしか思いつきませんが、画期的な新料理などが誕生することはあるのでしょうか?
Scientists have created edible cling film made from milk
(Photo by Stephen Train)
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