【設定フローあり】ツイッターがようやく本格的なヘイトスピーチとハラスメント規制を開始、特定ワードの非表示などが可能に



差別と誹謗中傷の温床となり、身売り先すら覚束なかったツイッターがやっとのことでヘイトスピーチの本格的な規制に重い腰を上げました。詳細は以下から。

ツイッター社は現地時間11月15日、ヘイトスピーチやいじめを始めとしたハラスメントへの規制を開始したことを公表しました。これまではほぼ野放し状態だったヘイトスピーチなどに一定の抑止力となるか注目されるところです。

大きな改革点としてツイッター社が挙げているのは3点。そのひとつがヘイトスピーチの通報です。ツイッター社はポリシーとして人種、民族、出身国、性的指向、性別、政治人、宗教、年齢、障害、病気を理由とした差別行為(hateful conduct)を禁止しており、これからはそうしたヘイトスピーチを直接通報可能となります。ただし、日本語版ではなぜか「人種、宗教、性別、考え方などを誹謗中傷または差別している」と誤訳されていますので注意。


また、差別行為への通報を担当するサポートチームには差別行為の文化的、歴史的文脈についての特別講義を含めた再トレーニングが実施され、内部ツールやシステムを発展させてより迅速で透明性のあるヘイトスピーチ対応を目指すとのこと。

これに加えていじめや嫌がらせなど、数え切れないハラスメントの温床となっていた通知欄におけるミュート機能が充実されます。特定のキーワードやフレーズ、もしくは会話全体を表示しないように選択することが可能となります。キーワードやフレーズの登録方法は通知欄の右上から可能。




会話全体のミュートは自分宛の@ツイートの下部の「…」から選ぶことができます。


ツイッター社は今回の対応だけでヘイトスピーチやハラスメントを根絶することはできないだろうとしながらも、実際に起こっている事に素早く対応していくと明言しています。

日本では以前からツイッターには差別発言が溢れかえっていましたが、アメリカ合衆国でもトランプ大統領の誕生以降、ヘイトスピーチやヘイトクライムが急増しており、ツイッター上でも激しいヘイトスピーチが吹き荒れています。

こうした差別行為の放置によって、ツイッター社が身売り先すらロクに決まらないという惨状に陥っていたことが今回の厳しい対応に繋がったとの見方もあります。まさに泥縄としか言えない遅すぎる対応ですが、当然何もやらないよりはやった方がマシであることは間違いありません。

今後この対応でどれほどヘイトスピーチが減少していくのか、対応してアカウント削除などの断固たる措置が取られるのか、改めてツイッター社の本気度を監視していく必要がありそうです。

Progress on addressing online abuse _ Twitter Blogs

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