圧倒的なマリンブルーと白！美味しいのに脳が混乱する「オホーツク流氷カリー」を食べてみました

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青いカレーを脳は美味しいと認識できるのか？突撃実食してみました。

青い薔薇が極めて珍しいように、自然界に青い食材も存在していません。キャラ弁を作る皆様は「紫キャベツの煮汁」や「紫芋パウダー」などを使って青を表現していますが、通常の食事でお目に掛かることはまずありません。

そんな食と相性の悪い青ですが、北海道の網走市から内陸に約50kmの北見市にある有名インド料理レストラン、クリシュナにはオホーツク海に押し寄せる流氷をモチーフにした青いカレーが存在しています。

公式サイトによると、「オホーツク海の青さと、海面に浮かぶ白い流氷の景色に魅せられた、料理長マスクード・アラムが、『何とかこの海をカレーで表現できないものか』と試行錯誤して作られた」のがこの「オホーツク流氷カリー」。息を呑むような青いカレーがオホーツク海を表し、ゴロリとしたチキンの入った白いカレーが白い流氷を表現しています。

気になる青いカレーの青色は「クチナシ青色素」を用いて染め上げられているようです。他には野菜とカシューナッツ、バターや牛乳が材料として入っています。

外箱を開けるとシンプルに2つのパウチに入れられていました。

鍋でおよそ5分間温めます。ここまでは普通のレトルトカレーと同じ流れです。息を呑みつつまずは青いカレーから封を開けてみることにしましょう。

皿に盛り付けたご飯の脇にどろりと流し込んでいきます。青いです。マリンブルーのオホーツク海のように青いです。ご飯が雪深い北海道の大地を表しているかのようです。そして柔らかなマサラの香りが漂います。そう、とても美味しそうなインドカレーの香りがするのです。目の前の光景と香りの途方もないギャップに脳が混乱を始めます。
そしてそこに白いカレーを掛けます。海に浮かぶ着岸した美しい流氷のイメージで掛けてみましたが、いかがでしょうか？青いカレーの後ではチキンシチューにしか見えず、違和感の欠片もありません。どうしても青に目が行きます。

漂う美味しそうな香りを信じ、おそるおそるふたつのカレーとご飯を口に運ぶと、これがちゃんと美味しいカレーなのです。青いカレーはキリッとマサラが効きながらもマイルドで「パラック・パニール」を思わせる柔らかな風味。一方白いカレーはやはりよりシチューを思わせる味わいでした。この2種類のカレーが混ざり合う食感は非常に芳醇で、飽きが来ません。

しかし、見た目が青いのです。青と白が混じり、ご飯に絡まったその見た目は一瞬で食欲を減退させる色合いになるのです。このギャップ。舌は美味しいと言っているのに脳が嫌がっているという、これまでに無い感覚に陥ります。

五感がねじ曲がって混乱しているのを冷静な意識で見つめているとでもいうか、極めて奇妙な意識状態であり、経験でした。味は何杯でも食べれそうな美味しさなのに、心がブロックしてくるのです。

ふくよかな界隈に「カレーは飲み物」という格言があるように、カレー好きの間では「カレーは瞑想」「カレーはトランス」と言われることもあります。多くの場合は激辛カレーによるカプサイシン・ハイを指しているのですが、この「オホーツク流氷カリー」は全く別の角度から食べる者を変性意識状態に陥らせる危険な罠と言えるでしょう。

ただ青いだけで、食物はこんなにも私たちの感覚をかき乱すのかということ、そして名実ともに食事とは五感で行うものであることを思い起こさせてくれました。美味しい＆珍しいカレーとして、そしてこれまでにない体験として、「オホーツク流氷カリー」をぜひ多くの方に体験していただきたいと思いました。

「インド料理レストラン　有限会社クリシュナ」オホーツク特選街 == オホーツクの情報源伝書鳩WEB ==