淡路島たまねぎが丸ごと1個入った人気上昇中の「淡路島カレー」を体験してみました


インド人もびっくりのカレー王国、日本。そこで最近とんでもなく美味しいと話題になっているカレーがあるとの情報を得たBUZZAP!取材班はさっそく突撃取材を試みることにしました。レポートします。

淡路島は「古事記」によれば伊邪那岐、伊邪那美が国産みの中で最初に産み出された島として知られています。この淡路島の名産品が、今回食べる「淡路島カレー」の1人前に丸々1個入れられている淡路島たまねぎです。一体どんなお味なのでしょう?

今回取材したのは5月に開店したばかりの西新宿の淡路島カレー屋さん「咖哩なる一族」。

咖哩なる一族 (カレーナルイチゾク) - 新宿西口 カレーライス [食べログ]

名前のインパクトに加え、食欲をえぐるように掻き立てる強烈なプロモーションムービーまで公開されており期待値は否が応にも高まるばかりです。


土曜日の午前中とあって、平日とは違いひっそりとした西新宿の街の片隅に…ありました。

インパクトのある顔の看板が目印です。

階段を降った先の…

こんなお洒落なバーのようなお店です。

オーダーするとまずは淡路島たまねぎスープが出されます。これが澄んでいながらしっかりとした膨らみのあるオニオンスープ。胃袋に優しく流れ込み、食欲をそそります。

今回は最もスタンダードなポークカレー(890円)をオーダーしました。トッピングが6種類のうちから2つ選択可能。オススメのポテトサラダとうずらの卵にしてみました。

同行したスタッフはチキンカレー(890円)。トッピングはヤングコーンとポテトサラダです。

ルーはとろりとした、いわゆる日本のカレーに近い感じ。口に運んでみると、まずたまねぎのふわっとしていながらどっしりと腰の座ったコクのある甘みがいっぱいに広がります。そして一瞬遅れて鼻の中にスパイスの香りが溢れだし、最後に心地よい辛味が追いかけてきます。

なんというか非常に味が重層的で、しかもその旨味が時間を掛けてじんわりと体の中に溶け込んでくる感触があります。カレーというと食べた瞬間のパンチやインパクトの強さを思い描いてしまいがちですが、この時間的な広がりと馥郁たる余韻は非常に新鮮です。

しかも、淡路島カレーの作りのベースになっているのが日本のカレーのため、多くの日本人にとっては馴染みがあり、強すぎることも飽きることなく食べ進められてしまいます。
さらには淡路島たまねぎから作られたオニオンフライが載せられており、カリカリ感がアクセントとなってトッピングと共にさらに食を進ませます。

なお、辛いカレーが好きな方には1辛~10辛まで(それ以上の辛さは応相談)、1辛50円UPで辛口にできてしまうので甘口じゃ物足りない人も心配ありません。

店長の木村さんに淡路島カレーについてのお話を伺うことができました。

BUZZAP!編集部(以下、B):
なぜ淡路島カレーのお店を始めようと思ったのですか?

木村(以下、木):
元々辛いのが苦手で、食べた時にこういうカレーは初めてだと思って。いろいろカレーはあるけれど、ジャンルとして違うかなと。

B:
淡路島カレーはどのようにして知られるようになってきたのでしょうか?

木:
日経で1回取り上げられて、後は銀座や六本木で芸能人が足繁く行く美味しいカレー屋で出されていたのが発端ですね。去年「有吉ゼミ」の特番で放送されたら一気に淡路島カレーと淡路島たまねぎが注目されるようになりましたね。

B:
どんな方がよく来られますか?

木:
女性が多いですね。最近では7割が女性で、場所柄OLさんなんかがよく来られます。CoCo壱番屋みたいなイメージで来る人が多いから、最初みんなびっくりして、それで出ちゃう人もいますけどね(笑)

B:
そもそもな質問なのですが、淡路島カレーというのはどのようにして生まれたんでしょうか?

木:
まず淡路島カレーを出すにはNPO法人の会員になり、フランチャイズ契約を結びます。淡路島は発信する力が少なく、美味しいものがあるのに発信できないということから、NPO団体が作られて淡路島を盛り上げようということになりました。タコやワカメなどの海産物に加え、有名な淡路島たまねぎを使ったもので何か起爆剤になればというのがきっかけです。そこでカレーだと。

B:
淡路島たまねぎというのは普通のたまねぎとは違うんでしょうか?

木:
淡路島たまねぎはとても瑞々しいんです。皮を向いて半割にして生のまま握るとぎゅうっと絞ることができるほどで、その汁も5分位でトロトロのジェル状になるんです。そして辛くないんですね。季節によると梨よりも甘くなって、糖度が15から17くらいになるんです。

カレーに乗っているフライドオニオンも淡路島たまねぎで、水分が多過ぎるので一番仕込みが大変ですね。フランチャイズなのでベースはどの淡路島カレーのお店も共通なのですが、どのように美味しく作るかは競い合っている感じですね。


淡路島カレーのお店は徐々に増え続け、現時点で138店舗が存在しているとのこと。たまねぎからカレーを名産にしようと思いついた人の発想の飛躍はグッジョブ!と言わざるを得ません。

地域おこしにちなんだNPO主催のフランチャイズという形式を取ってはいますが、淡路島カレーというジャンルは、考えてみると札幌ラーメンや京都ラーメンといったご当地ラーメンのあり方にもよく似ています。

ジャンルとしての特色を持ちながら、お店によってその中で独自色を出し、味を競い合う。ファンになれば他のお店も試してみたくなり、結果としてジャンル全体が活性化するというわけで、非常にうまいやり方とも言えるでしょう。

実際それでとても美味しい新ジャンルのカレーが食べられるわけですから、食べる側としては文句のつけようもありません。美味なだけでなく今後の地域社会やビジネスのあり方にも一石を投じる淡路島カレー、一度チャレンジしてみる価値がありそうです。

店名:咖哩なる一族 (カレーナルイチゾク)
電話:03-6908-7716
住所:東京都新宿区西新宿7-11-15 MIYAKOビル B1F
営業時間:11:00~15:00 17:00~23:00
定休日:日曜日
※完全禁煙です
Facebook:?哩なる一族(カレーなる一族)
Twitter:?哩なる一族(カレーなる一族) (@karenaruichizok)

咖哩なる一族 (カレーナルイチゾク) - 新宿西口 カレーライス [食べログ]


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