ソフトバンクがあの「軍事用」ロボット会社ボストンダイナミクスを買収

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ソフトバンクがあのボストンダイナミクスを買収しました。

アメリカ国防総省の軍隊使用のための新技術開発および研究を行う機関、国防高等研究計画局（Defense Advanced Research Projects Agency：DARPA）からの資金援助を受け、素人目からも軍事用として極めて優秀なロボットを作り続けてきたボストンダイナミクス。2013年にはGoogleがこのボストンダイナミクスを買収したことがネット上では大きな話題となりました。

Googleが買収したロボット会社、ボストン・ダイナミクスとは？ | BUZZAP！（バザップ！）

そしてこの度なんと日本のソフトバンクがGoogleなどの持ち株会社として2015年に設立されたアルファベットからボストンダイナミクスを買収することが明らかにされました。

Alphabet agrees to sell Boston Dynamics to SoftBank - The Verge

ソフトバンク、ロボット開発の米ボストン・ダイナミクスを買収 _ ロイター

ボストンダイナミクスのCEOで創設者のMarc Raibert氏はソフトバンクによる買収にたいして「ソフトバンクの、技術の発展は人類の利益のためのものだという信念を共有できることに興奮している」と語っています。

ソフトバンクは2014年にはご存じ「感情・心を持ったロボット」のpepperを開発しており、ロボットに関しては少なからずアドバンテージを持っています。

かなりスムーズにやりとりできるソフトバンクのロボット「Pepper」 - YouTube

ソフトバンクが感情・心を持ったロボット「pepper」を開発 | BUZZAP！（バザップ！）

未来の世界の人型ロボット「Pepper」速攻レビュー、ソフトバンクの新機軸に | BUZZAP！（バザップ！）

そう考えればソフトバンクによるボストンダイナミクスの買収はあまり不思議な事ではありませんが、前述したようにボストンダイナミクスはDARPAの援助の下で歩兵に随伴する軍事用ロボットBigDogを作り上げたことで名を上げた会社。

その後も時速26kmで走行する四則歩行ロボット「WildCat」を開発。この速度は「フルマラソンを2時間ジャストで走り切る」よりも早く、徒歩の人間には逃げられない速度。

逃げられない！時速26kmで自由に走り回れる恐怖の四足歩行ロボットをボストンダイナミクスが作成 | BUZZAP！（バザップ！）

さらにはターミネーターをも思わせる二足歩行ロボットの「Atlas」の開発にも成功。人間の攻撃に対する姿勢制御などの優秀さにこの際もネットでは大きな話題となりました。

もう人類では勝てない？ボストンダイナミクスの新型二足歩行ロボットAtlasが進化し過ぎている | BUZZAP！（バザップ！）

極めつけは「装甲騎兵ボトムズ」シリーズのアーマードトルーパーのような車輪搭載二足歩行ロボット「handle」です。

最早人間には勝てない…？ボストンダイナミクス社の車輪搭載二足歩行ロボット「handle」が正式公開 | BUZZAP！（バザップ！）

こうした技術がソフトバンクの信念にあるように人類の利益のために平和利用されれば大きな進歩をもたらすことは間違いありません。しかし、日本では2015年に経団連が「防衛装備品の輸出を国家戦略として推進すべき」と提言しています。

経団連「武器輸出を国家戦略に」と提言、「戦争法案」の成立を前提に | BUZZAP！（バザップ！）

また、先日は非人道的なクラスター爆弾の製造企業に対して日本がクラスター爆弾規制条約の締約国では最も多い4社が投融資を行っており、三菱UFJフィナンシャル・グループが0億1400万ドル、三井住友フィナンシャルグループが6億600万ドル、オリックスが3億5400万ドル、第一生命が4千万ドルにまで上っています。

日本の4社、クラスター爆弾製造企業に投資　NGO発表：朝日新聞デジタル

ソフトバンクの方針次第ではボストンダイナミクスの技術を用いたロボットが高度な「防衛装備品」の一環として海外に輸出される可能性もありますが、ソフトバンクはどのようにそうした懸念を払拭するのでしょうか？それとも、死の商人と呼ばれる道を選ぶのでしょうか？