【前編】京都・嵐山から1駅の渓谷、秋深まる保津峡から嵯峨を歩いてきました【保津峡~清滝】


観光客で埋め尽くされる嵐山からJRで1駅足を伸ばすと、そこは山深い渓谷の別世界でした。詳細は以下から。

京都の秋の観光シーズンがピークを迎えようとしています。伏見稲荷大社や清水寺、嵐山などは平日でも通勤ラッシュの新宿駅を思わせる混雑っぷりですが、ほんの少し離れるだけで静かな秋を楽しむこともできてしまうのです。

BUZZAP!取材班が今回訪れたのは保津峡。JR山陰本線に乗り、嵐山の最寄り駅である嵯峨嵐山駅からほんの1駅だけ足を伸ばして辿り着くのがこの保津峡駅です。

保津峡駅は渓谷に掛けられた巨大な橋がそのままホームになっており、駅から見渡すとそこがまさに保津峡です。

見てくださいこの立派な橋脚!


駅を出てみるとこの通り。降車するのはトレッカーのみで、お店はちいさな屋台形式のものがあるだけで、後は自販機がひとつ。民家すら1軒もありません。
ちなみに有名な「保津川下り」は亀岡市から出発しており、保津峡駅は下を通り過ぎるのみなので注意。

トレッカーらと共に歩き始めます。すぐ目の前にある赤い橋は保津峡橋。

もう既に紅葉が始まっています。

どこからどう見ても山の中です。車道ではありますが、交通量は非常に少なく静か。

途中で保津峡駅が見えるポイントがありました。あの嵐山から1駅4分の光景とは信じられません。

15分ほど歩くとトロッコ保津峡駅です。この季節はほぼ予約で満席なので乗れませんが、吊り橋から保津峡をじっくり眺められるスポットでもあります。

駅員さんの待機場所のようですが、ゆるさが最高です。

さらに10分ほど歩くと清滝川との合流地点の落合に辿り着きます。

展望ポイントでちょっと休憩。雄大な眺めを堪能できます。

トンネルを越えると、六丁峠を越えて奥嵯峨野に抜ける車道のルートと、清滝川を遡って清滝に至る東海自然歩道というルートのふたつに分岐します。今回は清滝に向かいます。

こちらが清滝川。保津川とは川の色が全然違います。

ここから降りていきます。看板歪みすぎ。

降りたところは先日の台風の影響か、倒木などが多くてちょっと歩きにくい感じ。

ですがちょっと歩き始めるとそうした荒れた雰囲気は目立たなくなり、ただただ美しい秋の渓流の景色が続きます。

水の透明度がとにかく高い。大きな鯉が泳いでいるのが分かりますでしょうか?

川沿いなので多少岩場などはありますが、基本的に歩きやすくスニーカー程度で全く問題はありません。トレッカーも多く、携帯も通じますので昼間であれば散歩がてらというノリで十分歩けてしまいます。

板が抜けているのはちょっと怖いですね。

景色を見ながら休憩も挟みつつゆっくり歩きましたが、清滝までは45分程度。

山深いからか、清滝に近づくにつれて色づいている木が増えていきました。

清滝の橋の下から見た景色。一幅の絵のようです。保津峡駅に着いてからここまでゆっくり歩いても1時間半余り。

こちらが清滝の集落。隠れ里の雰囲気がありますね。

お抹茶をいただける食堂も。

この清滝は愛宕山への登山口であることでも知られています。この登山道は愛宕神社への参道でもあるため鳥居があります。

戦前に存在した愛宕ケーブルの清滝川駅跡も。第二次世界大戦中の1944年に金属供出のため撤去されてしまい、その後再建されることはありませんでした。

後編では京都の心霊スポットとして有名な清滝トンネルを抜けて観光客で賑わう嵯峨野へと向かいます。

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