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1層でも3層以上でもこの特性は表れないとのこと。詳細は以下から。
グラフェン (graphene) という物質は、炭素原子が蜂の巣のような六角形格子構造をとった1原子の厚さのシート上の物質です。馴染みのない物質のようにも感じますが、このグラフェンを多数積み重なった構造のグラファイト(黒鉛)は私たちが子どもの頃から慣れ親しんでいる鉛筆の芯に使われているもの。
2004年にこのグラファイトから1原子分のグラフェンのシートを取り出すことが可能となってから、グラフェンの研究は急速に進み、多くの分野で画期的な成果を挙げています。グラフェンは物理的に強いだけでなく世界で最も引っ張りに強く、熱伝導や電気の伝導も極めてよいなど、「奇跡の物質」と呼ばれることもあります。
このグラフェンを2層重ねると、途端にダイヤモンド以上の硬度を持つ事がニューヨーク市立大学の先端基礎研究センターのElisa Riedo教授らの研究チームによって明らかにされました。Riedo教授はステートメントで
これまでグラフェンやグラファイトの実験を行った時、圧力を掛けるととても柔らかい膜のように感じた。しかし正確に2層にした時、突然この物質は圧力に対してダイヤモンド以上に極度に硬くなる。
と述べてこの物質を「Diamene(ダイアメン)」と名付けました。Diameneは圧力が加えられるまでは柔らかくてしなやかのですが、一度圧力が加えられると弾丸すら防ぐことが可能となります。
つまりは、炭素原子2つ分の厚さの極めて軽くて薄い防弾チョッキが製造可能になるということ。もちろんそれ以外にもこの薄く軽く柔軟ながら圧力に極めて強いという特性は多くの分野で応用可能となります。
あくまで平和利用されればよいのですが、銃で撃ってもこの装備のせいで兵士が死なないようになった時、人類は戦争をやめるでしょうか?それともレーザーやミサイルで殺そうとするでしょうか?技術を使う私たち自身のあり方が試されているのかもしれません。
Two Layers of Graphene Make Diamond-Hard Armor That Can Stop a Bullet
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