Photo by Ars Electronica
人間の寿命を知るのは死神ではなくAIなのかもしれません。詳細は以下から。
人は、自分はどれだけ生きていつ死ぬのか。それは神のみぞ知る事だと私たちは考えてきました。しかし、AIの発達は自分たちに迫り来る死の瞬間さえも私たちに明らかにしてしまうかもしれません。
とはいえ、今回フロリダを拠点とする医療技術会社、Excel Medical社が開発した「WAVE Clinical Platform」が目的とするのは病院内で発生する不測死に対応するためのもの。
これは病院のワークステーションとリアルタイムの生理データ、既往歴、家族健康歴、使用する薬品、年齢などを含む膨大なデジタル医療データを用いた統合システムの形を取っています。
これらの全ての情報により、AIは自動的に患者の容態の悪化を医師が発見する6時間前までに計算、疑わしい兆候が見つかった場合はスマホアプリを通じて待機中の医師に報告します。
このシステムの特筆すべき点は、こうしたAIが史上初めてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されたということ。この決定はピッツバーグ大学医療センターが行ってきたAIプラットフォームが病院での不測死の防止に効果を上げるという一連の研究を受けてなされたものです。
スタンフォード大学でも同様の研究が行われており、ディープラーニングを用いたアルゴリズムによって、他では検知できなかった90%の不測死を予知できたとのこと。BUZZAP!では2000万件の医学論文を読み込んだIBMの人工知能Watsonが医者も見抜けなかった特殊な白血病を10分で見抜いて患者の命を救ったというニュースを1年半前にお伝えしています。
膨大な医療論文と個人の既往歴やリアルタイムのデータを用いれば、その人の病状を理解し、今後の展望を予測することはAIにとっては造作もないことになってゆくのかもしれません。
Excel Medical社が現在開発しているシステムは病院用ですが、将来的にはウェアラブル端末として自宅で使用できるようにしたいということ。手首のApple Watchがあなたに死の訪れを告げる未来がやってくるのかもしれません。
AI That Can Predict Death Has Been Given FDA Approval _ IFLScience
(Photo by Ars Electronica)
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