【解説追記】KDDIが楽天と提携、携帯電話ネットワークでローミングも

KDDIが「第4の携帯電話キャリア」こと楽天と提携します。詳細は以下から。


◆KDDIが楽天と提携
KDDIと楽天のプレスリリースおよびKDDIの決算発表資料によると、KDDIが楽天と業務提携するそうです。

具体的には楽天が「楽天ペイ (アプリ決済)」をはじめとした決済プラットフォームおよび加盟店網をKDDIへ提供。

KDDIが2019年4月から開始するスマホ決済サービス「au PAY」を楽天グループが直接契約している全国120万ヶ所の加盟店などで利用できるようにするとのこと。

さらにKDDIが運営する総合ショッピングモール「Wowma!」に対して、楽天の物流サービスを2019年4月より順次提供していくとしています。

また、楽天が携帯電話用に割り当てられた1.7GHz帯は地域ごとに利用開始できる時期が異なり、2019年10月のサービス開始時点では単独での全国サービス提供が困難でした。

しかし2026年3月末まで東京23区、大阪市、名古屋市除く全国でローミング協定をKDDIと結ぶことで、全国エリアでサービス展開できるようになります。

提携内容を分かりやすく図にするとこんな感じ。お互いの経済圏を拡大していく内容です。

◆KDDI×楽天は「理にかなった話」
ただでさえ投資額が1桁少ない上、菅官房長官の「携帯料金4割下げられる」発言を受け、ドコモがある程度の値下げに踏み切るなど、厳しさを増す一方となる楽天の携帯電話事業。

キャリア事業への参入を楽天が表明した際、楽天のMVNO事業「楽天モバイル」に回線を借しているドコモが今後の回線提供に難色を示したこと、そして楽天が本業でソフトバンクと競合していることを考えると、楽天が手を組める相手は決して多くありません。

一方でKDDIは物量で「dカード」を一気に拡充したドコモほどの規模感で自社ポイントを使った経済圏を拡大できないほか、「Yahoo!ショッピング」を抱えるソフトバンクほどEC分野にも強くなく、今後伸ばす必要がある「通信分野以外」に弱点があります。

つまりお互いの弱点を補い合う形で楽天とKDDIが手を組むのは理にかなった話というわけです。

なお、楽天モバイルは10月1日からau回線を使ったサービスの提供を開始しています。

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