家族からひとり取り残されたら、しかもそれがまだ子供の頃だったら、私たちは彼のように生きる事を選ぶでしょうか。詳細は以下から。
ベトナム北東部、トゥイエンクアン省の辺境にひとりで住むDang Van Khuyen君は10歳の小学生。彼の人生は繰り返される別離の連続で、とうとう彼はひとりになってしまいました。
Khuyen君が2歳の時に父親は出稼ぎのために都会へと旅立ちました。そして4歳の時に母親は別の男と結婚するために出ていってしまいました。Khuyen君は父の送金を受けつつ、祖母と共に村で暮らすことになりました。
ですが2018年、今度は祖母が結婚をするために村を出てしまい、Khuyen君はひとりになりました。そして追い打ちを掛けるように、父親が出稼ぎ先で事故死してしまったのです。
Khuyen君の学校の先生は父親の遺体を村まで運び、火葬にする為の資金をなんとか調達し、地方自治体にKhuyen君の窮状を報告しました。ですが父方、母方のいずれの祖父母も引き取る意志を見せず、養子縁組しか解決方法はないかと思われましたが、Khuyen君はこれを拒否し、ひとりで暮らすことを選びました。
父からの送金もなくなったため、Khuyen君は先生や医者、近所の人々から米などを分けてもらう他、自分で畑を耕して野菜を育て、林に出向いてタケノコを掘るなどして自活しています。
Khuyen君がひとりで住むのはいかにも東南アジアの農村という雰囲気の茅葺きで木造の簡素な高床式住居。食器や寝具、衣服なども足りておらず、冬にはすきま風が吹き込みます。
ですがKhuyen君は毎日自転車で学校に通って勉強を続け、食料を調達し、家事をこなしています。
この話を先生がネット上でシェアしてからは養子縁組などの申し出がいくつもありましたが、Khuyen君はこれらを拒否し、ひとりで暮らし続ける事を選びました。
家族からひとり取り残されても自分を助けてくれる地域の人々がいて、祖父母以外の親戚もいるため、この村を離れずに生きていきたいと考えているとのことです。
家族はKhuyen君を残して皆去って行きましたが、先生や医者、近所の人々といった地域社会がKhuyen君を見守っていることが救いであり、Khuyen君がひとりでなんとか生きていけるセーフティーネットとして機能していることが分かります。
Khuyen君は自分の人生を自分で選び取り、自ら切り開いて行く事を決めましたが、私たちはこんな時、どのような選択をするのでしょうか。
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