「昭和レトロ欲張りセット」をガチンコで楽しめる「ドライブインダルマ」で自販機ラーメンを食してきました


「現代から振り返った昭和」ではない、そのまんまの昭和時代が今も息づいているスポットを訪れたのでレポートします。

昭和レトロ、それは三丁目の夕日やサザエさんの舞台ともなる、現代人にしてみればある種の「時代劇」の世界でもあります。

地方にはそうした空気を感じられるスポットが今も各地に残っていて話題になりますが、こちらは関西では老舗とも呼べる昭和レトロスポット。以前からネットで何度も取り上げられ、つい先月には京都新聞の記事にもなっているためご存じの方も多いはずです。

その名はドライブインダルマ。もはやドライブインという名称自体が古き良き昭和の頃を思い出させますが、ここは1971年開業で、来年には半世紀を迎えます。

このドライブインダルマの名前を一躍有名にしているのはラーメンやうどん、ハンバーガーの自動販売機。すでにこれらの自販機は生産終了していることもあり、マニアからは「自動販売機の聖地」と呼ばれることもあります。

場所は日本三景のひとつ、天橋立から車で30分というある意味好立地。国道178号線を若狭湾に沿って東に走り、由良川の河口からしばらく遡ったところです。


ドライブを楽しみながらBUZZAP!取材班がドライブインダルマに到着すると、すでに多くの車が停まっています。


実際問題どれくらい人がいるのか…と疑問でしたが、かなり知られているようで府外ナンバーの車も多くありました。

中に入ってみると真正面にあるのがこれらの自販機。ラーメン、うどん、ハンバーガーに瓶のコーラもあります。

昭和、しかも昭和中期を感じる古い自販機ですが、ピカピカに磨き上げられてるのが遠目にも分かります。適当に放置されていたなんてことは一切ありません。

さっそくラーメンを注文。27秒で完成とされていますが、特にインジケーターなどはありません。

そろそろかな…と思う間もなく気が付くと器が出てきます。アラームなどもなく、その瞬間は突然訪れます。

こちらがそのラーメン。醬油スープに麺が入り、もやしとネギ、チャーシューがトッピングされています。いい香りです。

食べてみると、予想を超えてしっかりラーメンしていることに驚かされます。麺こそ既製品ですが、スープは澄んだ味わいで、野菜も冷凍などではありません。チャーシューに至っては、これは自家製なのではないかと疑うレベルのクオリティです。

実際に自販機はすでにメーカーもないため、使用する具材の供給先だけが残っているわけもなく、自前で手配していることは間違いないはず。想像ですが、導入当時よりもおいしいラーメンが出てきているのではないでしょうか。

せっかくなのでハンバーガーの自販機でも購入。こちらも30秒ほどで出てきます。ホットドッグハンバーガーのみ売り切れていなかったので、自動的にこちらをチョイス。

白い四角い箱に入って出てきますが、開けるとこのとおり。手包み感が満載です。

中身はこんな感じ。やはり予想よりしっかりしています。

食べてみると、こちらもちゃんと美味しくて驚かされます。キャベツはカレー味で、しっかりシャキシャキしていました。長時間作り置きされた冷凍では出せない味です。

ということで、レトルトや冷食とはまた違ったしっかりとした本物の味わいを感じさせてもらえます。これも含めて「昭和らしさ」とするのはさすがに言いすぎでしょうか。

ちなみにラーメンやうどんは店内のテーブルで食べられるのでご心配なく。カップはリサイクルされるので専用のゴミ箱に入れましょう。

これだけで終わらないのがドライブインダルマ。店内は昔懐かしのゲームセンターでもあります。入口付近にはこのようなUFOキャッチャーの原型のような筐体が。

この辺りはより平成感が出ていますが、4回100円という値段設定に昭和が潜んでいますね。

スロットマシンがずらりと並んでいます。

ギャラガにパックマン。分かってるチョイスです。

こちらはテトリスにメタルスラッグ。世代ごとのツボをしっかり押さえています。

射撃ゲームもあります。いちいち外さないチョイスにうならされますね。

はい、出ました!お約束の脱衣マージャンもあります。

奥の部屋にも筐体が並んでいましたが、こちらは電源が入っていませんでした。

なお、このドライブインダルマにはレストランも併設されており、こちらではやはり昭和のドライブインらしい食事をとることもできます。自販機コーナーのみならず、こちらも繁盛していました。

ということで、ドライブインダルマでは付け焼刃のテーマパークなどでは決してない、本物の昭和レトロの欲張りセットを楽しむことができることを保証します。

ただ古いだけでなく掃除が行き届き、愛情をこめてメンテナンスされ、その結果多くの人に愛されて今に至っている様子がよく分かります。訪れた時も中高年から若者、子ども連れの家族まで様々な世代の人々が訪れていました。

とはいえ、やはり今は2020年。入口にはアルコールが置かれ、レストランの営業時間も短縮されるなど、新型コロナ対策もしっかり取られています。ある意味不釣り合いに見えつつも、それこそが半世紀を生き延びてきた証なのでしょうか。

これからも多くの人に愛されていくお店だと感じさせられました。天橋立へのドライブの帰り道、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ドライブイン ダルマ

住所:京都府舞鶴市字丸田822-1
営業時間:8:00~18:00

ドライブイン ダルマ - 東雲 うどん [食べログ]

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