「新型コロナワクチンデマ」違反5回でツイッター永久凍結、しかし大きな危険も



極めて重要な措置ですが、これに伴う危険も同時に発生しそうです。詳細は以下から。

米ツイッター社が3月1日、昨年12月に予告していた新型コロナワクチンのデマ情報ツイートにラベル追加を開始したことを明らかにしました。

ツイッター社はこれまでも新型コロナウイルス関連のデマについて警告ラベルを追加してきており、悪質な8400ツイートを削除、1150万アカウントに警告を実施。ワクチン接種開始に合わせてこの範囲を拡大したものとなります。

ワクチンデマについては、最初はツイッターの人間のチームが手動で選別し、その結果を機械学習によって自動化していく方針です。当初は英語環境から開始し、順次それ以外の言語にもラベル追加を始めていくとのこと。


また、ワクチンデマを繰り返し拡散するアカウントに対しては「5ストライク制」を導入。5回目のストライクで永久凍結となることが発表されました。それぞれの段階の措置については以下のとおり。

1ストライク:アカウントレベルの措置はなし
2ストライク:12時間凍結
3ストライク:12時間凍結
4ストライク:7日間凍結
5ストライク:永久凍結

なお、この凍結に関しては異議申し立てが可能となっています。

◆何がワクチンデマなのかを正確に判断できるのか?
ワクチンについてのデマの流布は極めて大きな問題ですが、ここでひとつ考えなければならないことがあります。それは、新型コロナウイルスはまだ発見されてから1年数ヶ月しか経っていない新型ウイルスであるということ。

そしてワクチンに関しても、通常の治験のプロセスを大幅に短縮した上で接種を始めており、どのような副反応がどれくらい起こるか、ワクチンの効果がどの程度の期間続くのかといったデータの蓄積がいまだ不十分だということ。

また国や製薬会社によってワクチンの種類も違い、接種環境にも大きな幅があります。加えて世界中で変異ウイルスが登場しており、どの変異株にどれだけ効果があるのかも未知数で、専門家の間で意見が統一されているわけではありません。

つまり、新型コロナワクチン自体が現状世界中で手探りの状態の中で開発や接種が行われており、ある情報が明確にデマであるかの判定が極めて困難であるということ。

そして、ツイッター社のチームがそうした情報をすべて正確に腑分けできるのかという問題が生じます。

こうした中で専門家による大切な指摘がデマと判定される可能性は十分にありますし、「ツイッター社による誤ったデマ判定」自体がワクチンに対する誤情報として拡散される恐れも十分にあります。

ツイッターは今や政治家や専門家、公的機関などが公的な発言を行うインフラ的な性質を持つ巨大SNSとなっています。ここで何がつぶやかれ、何がBANされるのかが現実社会に大きな影響をもたらすのはトランプ前大統領が示したとおり。極めて厳格な運用が必要となります。

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