日本古来の木造建築の伝統技法である木組み・継手。釘を使わず木材をジグソーパズルのように組み合わせる驚愕の技法は世界から広く賞賛されてきました。
そんな技法を誰でも簡単に作れてしまうフリーソフトが登場しています。詳細は以下から。
木組み・継手は日本古来の釘やネジ、接着剤などを用いない木造建築の伝統技法。接続部分を複雑なジグソーパズルのように加工・組み合わせて、強固で長持ちする建造物を作りあげます。
その技法は近年海外にも驚きをもって知られるようになり、魔法のような伝統技法には広く称賛の声が集まっていました。
そんな中、東京大学は木材の接合部を設計・製作できるフリーソフト「Tsugite」を発表しました。
Tsugiteは、切削加工機と計算機を用いた双方向的な形状モデリングを組み合わせて設計と製作を支援するソフトで、マニュアルモードとギャラリーモードを実装。それぞれの 内容を公式資料から引用します。
マニュアルモードでは、リアルタイムに更新される接合部の性能に関する解析結果やシステムからの提案を見ながら、 ユーザが手作業で接合部の形状を編集する。 性能としては、組み立て可能性、加工可能性、強度などを考慮している。
ギャラリーモードでは、あらかじめ計算済みの接合部形状が多数画面に提示され、 ユーザはその中から好みのものを選択する。
(Tsugite: 計算機を用いた木工継手・仕口の対話的設計と加工より引用)
マニュアルモードは経験豊富な3Dデザイナー向けで、ギャラリーモードではより幅広い層が「木組み・継手」を作成できるようになります。実際にTsugiteを使用して加工している公式動画は以下から。
こちらは論文発表時のプレゼン資料。ソフトを使用している画面も見られます。
サンプルはInstagram公式アカウントでも多数公開されています。
この「Tsugite」は個人使用と非営利使用は無料で利用可能。これまでは熟練の職人にしか使えなかった「木組み・継手」を、より多くの人が自身の創作やデザインに組み込めるようになりそうです。
・関連記事
「物理法則ガン無視にしか見えないのに、ちゃんと座れる椅子」が作成されてしまう | Buzzap!
ハリー・ポッターもびっくり!手づくりの「魔術師のコーヒーテーブル」がギミック満載で楽しすぎる | Buzzap!
【動画】明治大学が作った「鏡に映すと丸と四角が入れ替わる錯視」がとんでもないことに | Buzzap!