人間関係が良好ならお互いの間に秘密はなさそうに思えますが、実は逆の関係がありました。詳細は以下から。
ジャーナル「Personal Relationships」に発表された研究によると、人間関係の質と秘密を隠し通そうとする動機には深い関係があるとのこと。
研究の著者であるカリフォルニア大学サンタバーバラ校のAlisa Bedrovさんは292人の大学生と249人の成人を対象に調査を実施。
他人に隠そうとしている個人的な秘密に関し、秘密を抱える困難と、秘密にしたい相手、そして相手と秘密の関連性などについて、一連のアンケート調査を行いました。
その結果、多くの被験者は自分の恋人、親、友人に対して秘密を抱えていました。そしてその相手との人間関係の良し悪しが秘密を隠し通そうとする動機と深い関係があることが分かったのです。
なかでも相手と良好な人間関係を築いている人ほど、秘密がよい関係を維持するのを困難にしないか、他人を悲しませるのではないかと心配していました。興味深いことに、そうした人ほどプライバシーや否定的な反応は心配していませんでした。
Bedrovさんは、良好な人間関係にある人の秘密が親密さに肯定的な影響を与えているように見えることに、「秘密が保護機能を果たしていることを反映しているのではないか」と指摘しています。
なお、成人の被験者で人間関係が良好な人は秘密がバレて関係に悪影響を及ぼすことをあまり問題視しておらず、また相手と秘密の関連性は秘密を隠し続ける難しさと関係があるとしていました。これらは大学生には見られなかった特徴とのこと。
結果的に、良好な人間関係がすでに築かれている場合、秘密をバレないようにすることが人間関係を良く保つためのモチベーションとして機能していると判明。ただし秘密がその相手に深く関わるものである場合は隠し通すのが困難となり、抱えた側にマイナスに働く場合があります。
言えない秘密を持つこと自体は人間関係を良く保つためのスパイスとなるものの、その秘密が相手に直接関係する場合はかえって大きな足かせになるという結果となりました。
誰に対してどんな秘密を持つのか。自分でコントロールできるとは限りませんが、よくよく考えないと後から追い込まれることになる可能性もありそうです。
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