アルツハイマー病リスクを99%超で早期判定できるAIが登場


高齢化の進む中では非常に重要な技術が登場です。詳細は以下から。

ジャーナル「Diagnostics」に掲載された最新の研究によると、AIを用いた新システムによって、アルツハイマー病のリスクを99%を超える正確性で判定できるようになったとのことです。

高齢者を脳スキャンした際、通常はアルツハイマー病と診断される前に起こる微妙な変化を読み取れるため、高リスクな人に早期治療を施すことができるようになります。

研究者らによると、軽度認知障害(MCI)は通常の加齢とアルツハイマー病の中間段階とされると指摘。通常は目立った症状はないものの、fMRIスキャンで確認できる脳の特定領域での変化と結びついています。

ただし、この変化を人力で判定するのは容易ではなく、常に発見できるわけではありません。研究を主導したRytis Maskeliūnas博士らは既存のニューラルネットワーク「ResNet18」を用いて新たなシステムを作りあげました。

AIシステムの構築のため、研究者らは138人の脳の51443回の脳スキャンを利用。これらのスキャン画像は「健康な脳」から軽度認知障害の各段階、そして完全なアルツハイマー病の6つのカテゴリに分けられます。

このAIシステムをさらに27310枚の画像を用いて検証したところ、早期の軽度認知障害を99.99%、後期の軽度認知障害を99.95%の正確さで判定しました。

ただし軽度認知障害が必ずアルツハイマー病に繋がるわけではなく、たとえ脳に変化が見られてもアルツハイマー病になるとも限りません。

ですが軽度認知障害が早期発見されれば、患者はいち早く専門家からアルツハイマー病のリスクを判定してもらることができ、早期の発見や治療への道を開くことになります。

高齢化の進む日本では今後極めて重要な技術ですが、導入されてゆくことになるのでしょうか。

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