楽天モバイルのエリア拡大さらに延期、人口カバー率96%達成は2022年春に


au回線提供終了でのエリア縮小により各地で混乱の報告されている楽天モバイルが、エリア展開に関し説明会を開催しました。詳細は以下から。


登壇者は楽天モバイルの矢澤俊介代表取締役副社長。

コロナ禍でスマホが必要不可欠になっている。そんな日本を応援したいと考えた。

今後世界で日本が勝負していくにはネット環境が大切。5Gや6Gが始まる中でトップクラスの状況に持っていく必要がある。

2018年当初の日本の平均的なスマホ料金は総務省資料では月7022円で、これは他の産業にとってもマイナス。5Gの計画も遅れていたのでトップクラスにしていこうと考えた。同じようなプランが多い中に風穴を開けるつもりだった。

楽天が得たのは1.7GHz帯で、他社よりも狭い現実がある。

2019年から4G基地局の建設を本格化。19年後半から楽天社員や工事会社、土地オーナーらの尽力で早いスピードで展開できている。

世界で初めて無線LANの世界で完全仮想化を実現。これにより設備投資を抑えてコストを削減でき、2980円という値段設定ができるようになった。

KDDIとの業務提携の中で、楽天からは「楽天経済圏」の決済や物流基盤を提供。KDDIからは基地局整備の完了までローミングを提供。KDDIにローミング費用を支払っているため、これを減らしていくことが黒字化のために重要。

2020年4月にキャリアとしてスタート。

利用状況によって値段が変動するワンプランでサービスを提供。au回線を使う場合は5ギガを超えると速度制限となっていた。auローミングを終えてこの制限をなくしていく。

楽天が参入した1年後に日本のスマホ料金が6割以上安くなっている。

現在500万回線に達し、2年連続で顧客満足度No.1(MMD研究所調べ)。

4G基地局数は予定を大幅に前倒して3万局を突破。19年後半から体制を入れ替え、工事会社に加え楽天社員を投入して開設を加速。

楽天モバイルにも世界的半導体不足の影響がある。構築中の1万局は半導体関連の部品待ち。年末から来春に納入予定。

4Gの基地局には5Gアンテナも付けられる状況。Sub6とミリ波の両方を取り扱う。

JTOWER社と資本提携を実施。より低価格、短期間でのネットワーク整備が可能に。


仮想化によりシンプルな基地局構成を実現。低コストかつ短期間で設置できる。

工事会社だけでなく楽天社員が用地確保などに参加。

AIやドローンを用いた用地探査や調査によって省力化。軽量で低コスト、耐久性の高いなカーボンタワーの採用など後発ならではのアドバンテージを活用。

景観に合わせたデザインを採用。

楽天モバイルの制作した、基地局拡大への土地オーナーらの協力についての動画。楽天トラベルや楽天市場など、楽天経済圏のネットワークが活用されている様子が分かります。

薄いピンクはKDDIがカバーしているエリア。濃いピンクが現在楽天回線で運用しているエリア。

半導体が届き次第、来年の2月~3月には人口カバー率96%を達成できる見込み


ローミングの切り替えは4月と10月の年2回。都道府県一括ではなく、その中でカバーできているエリアでローミングを切っている。10月のローミングオフは過去の20倍以上とかなり大きなものとなった。

東京メトロは切り替えによって9割が楽天エリアに。

都営地下鉄は6割が楽天エリア。

端末によってはau回線とつながりやすくなる。月5ギガは最大1Mbpsになるため、使い放題できなくなるというケースも。

つながりにくくなった場合は4営業日以内にMVNOのスマホの一時貸し出しや、光回線を引いている場合には小型アンテナRakuten Casa設置などで対応。

1.7GHzはプラチナバンドよりも地下での通信に課題。400人体制で1日300台ほどRakuten Casaを設置している。

光回線のない屋内や地下に電波を飛ばす中継器の「レピーター」の設置も。

イベントや災害のための移動基地局も。

◆質疑応答
ケータイ Watch 関口:
ローミングの切り替えについて。クレームや問い合わせはどの程度あったのか。過去と比較して増減は?

楽天モバイル 矢澤:
切り替えた10月1日以降は増えた。1週目から2週目がピークだが今週は落ち着いている。切り替えはこれまでの20倍以上の規模だったが、前回や前々回よりもクレームなどは少ない。

関口:
JTOWERとの提携の効果は。いつまでにどの程度の割合が楽天モバイルのエリアになってゆくのか。

楽天モバイル:
関係性は大きく変わらない。資本提携を踏まえて何かが始まるというより、これまでの関係でしっかりやるということ。

日経BP 堀越:
5Gと地下に力を入れるとのことだが、9月で5Gが2000局と他社よりは少ない。今後の目標は。

楽天モバイル:
他社は大きな数で計画を発表しているが、楽天はまだ発表していない。4万局に5Gを付けられる状況なので、早い段階で進めていく。何万局に付けるのかは、Sub6とミリ波の両方を鑑みてユーザーの実感をベースに検討中。

堀越:
カーボンタワーが鉄塔よりも安く耐久性も上げられるとのことだが、どの程度安いのか。コンクリート柱の基地局も見かけるが、15mは低いように見えるが。

楽天モバイル:
鉄塔は他社と費用感が違い1/3以下。15mのアンテナはパッケージを組んだので大量生産でコストを抑えられている。都市部はいいが山間部はこれだけではカバレッジ確保が厳しいので、カーボンタワーを順次投入する。数百ヶ所は入れることになる。

日本経済新聞 宮島:
自社回線が広がることと顧客獲得について。これから本腰を入れていくということか。

楽天モバイル:
今まではほとんどのエリアがKDDIだったので、顧客が増えれば増えるほどKDDIへのローミング費用が増えていく状態だった。今回はかなりのエリアでローミングを切ったので、今年から来年に掛けて費用が段階的に下がっていく。顧客獲得も支出を気にせずできるようになり、アクセルを踏める。

ローミングのエリアか楽天のエリアかで申し込み率がかなり違い、楽天だけのエリアの方が申し込み率が高い。無制限高速で使いたいという意思だと考えており、自社回線になるのはかなりプラスなのではないか。

フリーランス 石野:
人口カバー率96%が来年2月から3月とのことだったが、これは2021年の夏から年内だったはずではなかったか。遅れの原因は?

楽天モバイル:
半導体の納入スケジュールが後ろ倒しになっている。アンテナは建設済みだが半導体不足でずるずる遅れている。部品は12月後半の納入と情報をいただいている。

石野:
ローミングを切ってどの程度楽天エリアに接続するユーザーが増えたのか。定量的に増減した目安はあるか。

楽天モバイル:
毎日楽天のエリアとKDDIのエリアにどれくらいつながっているかモニターしており、少しずつ楽天のエリアが増えている。都内でもまだ商業施設のビルなどではKDDIの回線を借りており、すぐにゼロにはならない。

IT media 斉藤:
ローミングが完全に終了する見通しは。また実現する条件は。

楽天モバイル:
KDDIからは2026年まで提供してもらう。それまでに終えるか前倒しにできるかは楽天側の努力と考えている。スペースモバイル計画という人工衛星からの電波が始まれば、国土の面積カバーが100%になる。

斉藤:
3大キャリア並のエリアとは何万局程度と考えているか。

楽天モバイル:
スペースモバイル計画により2023年の後半には他社とのレベルに達する見込み。ただし人工衛星からの電波は強くないため、同時接続できる数は多くない。そのため地上局も増やす計画で5万本くらいまでは準備が進んでいる。97%から99%は人工衛星と基地局でどの程度カバーするのかは、計算中でまだ数は確定していない。

日刊工業新聞 苦瓜:
KDDIへのローミング費用を気にせずに顧客獲得できるとのことだが施策は?

楽天モバイル:
テレビCMをはじめ広告宣伝費に力を入れていく。新プランなどの施策はマーケットの状況を見ながら検討している。

苦瓜:
プラチナバンドは総務省で周波数再分配が進んでいるが、プラチナバンドがないと最終的には難しいと考えるか。

楽天モバイル:
プラチナバンドは総務省には使わせてもらいたいと言っているが、すぐに使わせてもらえるものではない。自分の立場ではプラチナバンドがなければできないとは言えない。現在の1.7GHzバンドで99%に向けてやっていきたい。Rakuten Casaである程度改善できると考えており、レピーターも含めてやっていく。だができればプラチナは使わせていただきたい。

ライター 佐田:
エリア整備の遅れの半導体とは何なのか。他社は半導体の遅れで基地局整備に影響は出ていないとのことだが。今後の部材調達の対策は。

楽天モバイル:
楽天の基地局の構成が他社とは異なる方式を取っている。半分の基地局の設計でどうしてもこの半導体が必要。理由は世界的な需要が上がったことと、コロナもあって半導体メーカーが医療機器や病院を優先している。その目処が立つのが12月ということで、また少し遅れている。

日本経済新聞 小池:
地下鉄はこれまではどれくらいが楽天エリアだったのか。他の都市の地下鉄はローミングのままか。

楽天モバイル:
地下鉄は10月以前はどのエリアでもKDDIだった。オーバーラップではなく切り替えで、東京メトロ9割、都営地下鉄6割となった。他の都市の地下鉄はまだKDDIのローミングのまま。来年以降整備を急ぎ順次切り替えを予定。

小池:
これからマーケティングのアクセルを踏むとのことだが、郵便局の活用で考えていることはあるか

楽天モバイル:
郵便局に店舗を置く動きが進んでいる。現在10局で運営しているが、非常に申し込みが多く満足度が高い。郵便局員からも活気が出て良かったという声も出ているので今後拡大していきたい。年末から来年に掛けて郵便局内の楽天のミニショップの展開を進めていきたい。

楽天は企業の性質上ウェブマーケティング中心だったところ、エリア展開が進んできたことで今後地方を含めて積極的にやっていくことで協議中。

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