映画でしか見たことのない、空中に映像を投影するディスプレイが実現に向けて開発が進められていました。
去年展示されていたものからアップグレードがなされ、映像だけでなく触覚や聴覚に訴えかける臨場感のある演出を体感できるようになっていました。詳細は以下から。
CEATEC 2023の京セラブース。
「高精細空中ディスプレイ」の展示が行われていました。
独自設計のミラーを折りたたむように配置することで、ディスプレイ(光源)と同等の高画質な映像を空中に投影することができるとのこと。
去年のCEATECでも展示されていましたが、好評により機能が追加。投影映像に触れたときの温度や音声を感じられるようになったとのこと。
奥側のディスプレイから150mm離れた空間に映像が投影されているだけでなく、たき火の音や虫の声などの環境音が聞こえます。
火を覆うように手をかざすと、勢いが弱まると共にパチパチという音も止み、さらに手にじんわりと熱が感じられます。
音声はスピーカーから、熱は内蔵された赤外線ヒーターから発せられており、空間映像の動きと同期します。手の動きに反応するインタラクティブな操作に新しい表現が加わっています。
実際に体感してみた映像。空中映像に加えて聴覚や触覚の刺激を加えることで、映像に実在している感じを高め、没入感を高められるとのこと。
美術館、店舗など実物を手に取りたい場合の展示ディスプレイをはじめ、車のダッシュボードでの立体地図、高精細な資料が求められる医療分野などにも役立ちそうな空中ディスプレイ。
立体映像に加えて熱や音声も組み合わせられるようになったことで、遊園地や4DX映画のようなアミューズメント施設での活用や、AR/VRゲームなどでより没入感のある体験ができるようになることも期待できそうです。
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