スマホを電波で充電できる京セラの「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」速攻レビュー、PHS基地局の技術が『電池不要のスマートウォッチ』『永遠に飛べるドローン』など実用化に貢献へ


京セラが発表した無線で給電できる技術「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」のデモンストレーションの様子をお届けします。詳細は以下から。

デモンストレーションの概要。以下のふた通りの内容で、スイッチ切り替えで送信先が変わる仕組みになっていました。

1.
小型のモーターを搭載したミニカーに追従しながら上部の送電アンテナからワイヤレスでビーム(電力)を伝送する、移動体へ安定的に電力供給を行う仕組みの実証

2.
プロペラ付きの受信部へ高精度にビームを放射する、対象にピンポイントで給電しつつほかの物体への影響を抑える仕組みの実証

空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム全体の様子はこんな感じ。マイクロ波が使われるため人体への悪影響が無いよう、京セラが持つPHS基地局での技術を活用して電波の制御技術に重きが置かれています。

上部に備えられた送電アンテナからビームを放出。1つの送信機器で10メートルほどをカバーできるため、屋内に複数台設置することで全体をエリア化できると考えられているそうです。

上部に受信用の基板が取り付けられたミニカー。簡素な作りのデモ機です。

ヘリを模したプロペラ。今回はその場で回転するだけですが、飛行するドローンなどへの給電を目指して研究開発が進められています。

電波法に触れるため、電波を放出する際には暗幕をする必要がありました。

モニターに映し出されるデモンストレーションの様子。

ミニカーが走る場所のみLEDが点灯することから、ごく限られた場所にのみ電波照射が行われている事がよくわかる動画はこちら。ゆくゆくは移動するユーザーが持つスマホなどへの充電もできるようになるとされています。


アンテナから放射される電波を電気的に制御するため、機械的な消耗や故障のリスクを回避できるほか、設置場所や配線などの問題まで解決できる画期的な技術である空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム。

まだまだ実用化に向けて開発が進められている段階ですが、まずは工場内のセンサーやIoT機器からの導入が考えられているそうです。

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