サムスンが利益度外視の「低価格な2nm半導体」でTSMCに対抗へ、クアルコムなど大口顧客の獲得目指す



2025年ごろに実用化される最先端半導体をめぐって、一大攻勢を仕掛けるようです。詳細は以下から。

海外メディアの報道によると、SamsungとTSMCが2025年中に2nmの製造プロセスを採用した半導体の量産にこぎつけるそうです。

これは調査会社「TrendForce」がまとめたレポートを受けたもの。分かりやすく言うと「Samsungの半導体製造技術が先行するTSMCに今後1~2年で追い付く」という、かなり強気の内容です。

また、Samsungは2nm半導体の実用化にあたって、TSMCを追い越すべく製造価格の割引を検討しているのこと。

背景には「Snapdragon 8 Gen 1」の発熱問題で失注してしまったクアルコムなど大口顧客からの発注を獲得する必要があることが考えられます。

なお、ここで問題となるのがSamsungの最先端プロセスの歩留まり(=良品率)。現行の3nmすら70%に達していないとみられ、そのような状況で割引を提供すると、利益をほとんど得られなくなってしまいます。

製造プロセスの微細化によって発生するリーク電流の問題などを改善した「GAA(Gate-All-Around)」トランジスタ構造をTSMCに先駆けて導入するなど、技術的なアドバンテージが無いわけでもないSamsung。

いかに歩留まりを改善するかが、同社の半導体事業の今後を大きく左右することは間違いありません。

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