Snapdragon 8 Gen 1で繰り広げられた(物理的に)熱い戦いを思い出してしまう内容です。詳細は以下から。
韓国メディア「ETnews」の報道によると、クアルコムが2025年にリリースされる新型プロセッサ「Snapdragon 8 Gen 5」の試作品開発をSamsungに依頼したそうです。
同様の依頼はTSMCにも行われており、製造にあたっては両社の最先端技術となる2nmプロセスが採用されるとのこと。
試作品の開発を通して処理能力や歩留まり(=良品率)の優位性が確認されれば、現在TSMCが1社で受注しているSnapdragon 8シリーズの製造をSamsungも手がけられるようになります。
「Snapdragon 8 Gen 1」の製造を担ったものの、65%という高い不良品率や発熱問題が取りざたされ、以降のハイエンド向けプロセッサを失注してしまったSamsung。
一方で製造プロセスの微細化によって発生するリーク電流の問題などを改善した「GAA(Gate-All-Around)」トランジスタ構造をTSMCに先駆けて導入しており、技術的なアドバンテージが無いわけでもありません。
さらに自社開発、自社製造の最新プロセッサ「Exynos 2400」がクアルコム開発、TSMC製造の「Snapdragon 8 Gen 3」を処理能力や発熱面で上回るなど、改善の兆しもあるため両社の動向に注目が集まりそうです。
なお、Snapdragon 8 Gen 5に2nmプロセスが採用されることで、8シリーズの製造プロセスは以下のようになる見通し。Gen 3までと違って1世代で明確に型落ち性能に陥ってしまうGen 4搭載スマホは見送ったほうがいいかもしれません。
Snapdragon 8 Gen 1:4nm
Snapdragon 8 Gen 2:4nm
Snapdragon 8 Gen 3:4nm
Snapdragon 8 Gen 4:3nm
Snapdragon 8 Gen 5:2nm
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