約3年前、「Snapdragon 8 Gen 1」での低すぎる歩留まりが問題視されて以来TSMCにお株を奪われていたSamsungですが、ついに面目躍如を果たすようです。詳細は以下から。
◆Samsungがクアルコムの最新プロセッサ製造受託
半導体に関する企業の動向に詳しいJukanlosreve氏によると、クアルコムがSamsungにプロセッサ製造を委託したそうです。
名称については不明なものの、最先端ノードであるとのことから「Snapdragon 8 Elite 2」、もしくは次世代の最新プロセッサを製造することになるとみられます。
◆NVIDIAとの契約にも意欲
さらに、Samsungはグラフィックボード「GeForce」で知られるNVIDIAから、コードネーム「Nemo」と呼ばれるGPUの受注獲得も狙っているとのこと。
Nemoは2nmプロセスで製造されるGPUで、朝鮮日報の報道によるとNVIDIAはすでに『Samsungの2nmプロセスGPUのパフォーマンス評価の最終段階に突入した』とされています。
なお、NVIDIAが積極的に動いている理由は『TSMCのサプライチェーンに依存する現状に危機感を抱いている』ためで、Samsungとの契約は急に持ち上がった話ではなく、ずっと機会をうかがっていたようです。
ちなみに気になる半導体製造におけるSamsungの歩留まりは現在3nmが60%、2nmで40%とのこと。4nmで35%止まりだった3年前がウソのような改善をみせています。
◆TSMCの座にあと一歩のSamsungと現状どうにもなっていないラピダス
最新フラグシップスマホ「Galaxy S26」に自社製造の2nmプロセッサ「Exynos 2600」の搭載が現実的になるなど、飛躍的に技術が向上しているSamsung。
TSMCの2nmプロセスの歩留まりは現在60%以上とされているため、世界最高峰にはまだ届かないというところですが、半導体技術の開発競争に拍車がかかるのは間違いないと思われます。
そして2027年に2nmプロセス半導体の量産計画を掲げるラピダスは、このトップ争いに割って入ることができるのか。多額の税金が使われている以上、日本人としては気になって仕方がありません。
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