20年間で計7モデルが発売されたauのデザインケータイ「INFOBAR」の特別展示が行われていたので、早速チェックしてきました。
初代が発売された2003年当時を振り返ることのできる資料や本体の分解展示、20周年を記念したグッズなどファン垂涎の企画となっていました。詳細は以下から。
京王多摩センター駅から徒歩10分の「KDDI MUSEUM」。
10月30日から「INFOBAR大百科展」が開催されていました。
INFOBARは「デザインに力を入れたケータイ」を開発する「au Design project」の第1弾として発売された人気モデルで、今年で発売20周年。
発売日の10月31日は「INFOBARの日」として今年制定されると共に、記念日に合わせて20年の歴史を振り返ることができます。
INFOBARが発売された2000年代当時は若者のコミュニケーションツールがポケベルからPHS、ケータイへと移り変わると共に、1人1台電話を持つ時代に。
ラインストーンやストラップを使って飾り付けられたケータイは「デコ電」と呼ばれるなど、自分らしさを表現するファッションアイテムとなるなど、オリジナリティあるデザイン性が求められるようになりました。
そんな中、プロダクトデザイナー深澤直人氏のデザインにより「INFOBAR」のコンセプトモデルが誕生することになります。
当時は折りたたみ式の携帯電話が主流になる中、あえてバータイプの形状を選択。チョコバーを想起させる形状から「info.bar」という遊び心ある名前が生まれたようです。
レゴブロックをイメージした色使いや、硬いのに手になじむせっけんのような丸みなど、開発前の様々なコンセプトデザインも公開されていました。
コンセプトが発表されてから2年半の歳月を経て誕生したINFOBAR。ディスプレイは今のスマートウオッチほどしかない2.0インチ(176×132ドット)、カメラは31万画素(640×480)でした。
薄さ11mm、重さ87gの薄型軽量の本体に、「NISHIKIGOI」など鮮やかなカラーリングや、全てのキーにLEDの仕込まれた大きなタイルキーが特徴でした。
開発中のカラーリング指示書など貴重な資料も。図だけでなく本体素材のサンプルが実際に貼り付けられているなど、デザイン方面に入念に力を入れていたことが伺い知れます。
カラーバリエーションもかなりの数が検討されましたが、最終的に4色に絞られたとのこと。
モックアップまで作られながらもお蔵入りになったデザインも存在し、それらは「SAKURA IRO」「POOL」など後々のバリエーションとして採用されたりしています。
斬新なデザインが評価され、数々のアワードを受賞すると共に美術館などにも収蔵されました。
雑誌「DIME」の表紙を飾るなどデザインケータイとして多くの注目を集めたほか、美術の教科書にまで掲載されました。
こちらは当時のポスターと新聞広告。かなり貴重な資料です。
「トランスフォーマー」のオプティマスプライムに完全変形するという2017年発売のフィギュアまで展示されていました。
初代INFOBAR発売後のモデルもすべて展示されていました。こちらは2007年に発売された、丸みを帯びたフォルムや「MIDORI」などのカラーバリエーションが特徴の「INFOBAR2」。
ディスプレイのアスペクト比が16:9になったり、ワンセグが開始したことにより高品質なステレオスピーカーが搭載されています。
こちらは2010年に発売された「INFOBAR A01」。2008年にiPhone、2009年にAndroid搭載のスマートフォンが登場する中、初のAndroid搭載スマートフォンとして誕生しました。
検討段階では表裏のパネルを金属フレームで挟むデザインが採用され、「INFOBAR family」として展開する予定でしたが、「iPhone 4」が非常に酷似したデザインで発表されやむなく再考した、という驚きのエピソードもあったようです。
続いて、テンキーとタッチパネル操作を融合させ、携帯電話の良さを残しながらスマートフォン化を果たした「INFOBAR C01」。
テンキーを排除しつつ自由にレイアウトできるホーム画面「iida UI 2.0」を導入し、プロダクトとUIを同調させることを目指した「INFOBAR A02」。
製造メーカーは初の海外企業となる台湾HTCで、2012年に開始した4GLTEに対応し、SNS投稿や動画、音楽などを瞬時に共有できるようになりました。
INFOBARらしさとも言えるボタンが静電式タッチセンサーキーとして復活し、初のメタリックな外装を採用した「INFOBAR A03」。百貨店やファッションブランドとのコラボレーションも行われました。
そしてINFOBAR15周年記念モデルとして発売された、一番新しい「INFOBAR XV」。
iPhoneやAndroidスマホがより成熟していく中で、独自のものづくりを追い求めた結果行き着いたのが、スマホ依存やSNS疲れから脱却する「デジタルデトックス」というライフスタイルの提唱。
デザインも初代INFOBARに近づけると共に、球体のように弧を描くボディと初代で実現できなかったフレームレスタイルキーを搭載し、Androido搭載でありながら懐かしの「ケータイ」を再現しています。
そして現在へ。au Design projectとしてはARとアートを融合させた「augART」や、メタバースプラットフォーム「αU」などを展開しているとしています。
また、注目したいのが20周年記念グッズの数々。こちらははみ出し刺繍があしらわれたハンカチーフ。
胸元に入れるとINFOBARが見えるようになる、可愛らしいデザインです。
こちらはINFOBARをイメージしたオリジナルお菓子「インフォバー飴」。京都の老舗飴店とコラボし、紅色・藤色・薄黄色の3色をパッケージした「NISHIKIGOI」カラーです。
こちらはステーショナリーのミニ和紙便せんとフレークシール。
スマホのクリアケースに挟んだりして楽しむことができます。
また一番気になったのが黒のトートバッグ。INFOBARのデザインの刺繍があしらわれ、日常使いにピッタリなデザインです。
さらに自分だけのINFOBARが作れる塗り絵コーナーや、フォトスポットなども充実しているINFOBAR大百科展。
来るだけで懐かしくも新しいデザインコンセプトにどっぷり浸れるだけでなく、機種自体の造詣を深められてしまうため、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
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