新型iPadは早ければ4月、「iPhone 5S(仮)」とされる新型iPhoneは夏にも発表される見通しの昨今ですが、性能面での進化はあまり期待できないことが明らかになりました。
本格的なスペックアップはiPhone 6以降になるようです。
◆期待の新型プロセッサ「Apple A7」は2014年出荷開始
TSMC to tape out Apple A7 processor in March, say sources
Intel may obtain 10% of Apple A7 processor orders, say institutional investors
これらの記事によると、クアルコムやNVIDIA、AMD、VIA、Marvellといった名だたる半導体企業が製造委託を行っている、世界最大級の半導体製造企業「TSMC」がAppleの新型プロセッサ「Apple A7」の設計の最終段階を迎えるそうです。
Apple A7は今年夏にリリースされるクアルコムの「Snapdragon 800プロセッサ」などが採用している製造プロセス(28nm)よりもさらに微細な20nmプロセスを用いて製造される予定で、これにより消費電力や処理性能がさらに向上する見通し。
TSMCだけでなくIntelも全体の10%程度の製造に加わると報じられていますが、肝心の商業出荷は2014年第1四半期になるとされているため、今年発売されると見込まれるiPhone 5Sや第5世代iPad、iPad mini 2などに「Apple A7」は搭載されないことになります。
◆iPhone 5Sは若干のスペックアップ、第5世代iPadはほぼ進化せず?
AppleはiPhoneをリリースするごとにその性能を向上させており、仮にiPhone 5を2世代前のiPhone 4を比較すると、単純計算でCPU性能は4倍、グラフィック性能に至っては14倍にまで進化させてきたことになります。
・iPhone 5(Apple A6搭載)
iPhone 4Sと比較して2倍の処理速度と2倍のグラフィック性能
・iPhone 4S(Apple A5搭載)
iPhone 4と比較して2倍の処理速度と7倍のグラフィック性能
しかしながら「Apple A7」のリリースが来年になるということは、必然的に今年発売される各モデルにはiPhone 5の「Apple A6」または第4世代iPadの「Apple A6X(A6のグラフィック性能を2倍にしたモデル)」が搭載されることに。
AppleがiPhone 5SにA6Xを搭載すればグラフィック面での進化は期待できますが、それでも従来と比較してスペックアップが小幅に収まる上に、iPadについては現行を上回るプロセッサが存在しないことから、別途マイナーチェンジを施したApple A6がリリースされない限り、ほぼそのままのスペックとなる公算が高いのが現状。
このままではディスプレイやLTEをはじめとする各種通信機能、カメラ周りの改善にとどまることになると思われるiPhone 5Sや第5世代iPadとは対照的に、現行モデルがiPhone 4Sと同じ「A5」を搭載しているiPad miniは唯一モデルチェンジで大きく進化することが期待されますが、はたしてAppleは各モデルにどのような革新を加えてくるのでしょうか。
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