携帯各社が次世代高速通信「LTE」サービスの優位性を競う昨今ですが、最もつながるのはauであることが明らかになりました。また、「つながりやすさNo.1」をうたうソフトバンクに一切つながらない場所が複数あることも確認されています。
コンビニエンスストアすら出店を避けるような過疎地も多い、国道沿いなどに設けられている「道の駅」。日経BP社がNTTドコモ・KDDI・ソフトバンク版のiPhone 5sを用いて全国1004ヶ所すべてのLTE接続率とデータ通信速度を調査したところ、以下のような結果となっています。
LTE接続率・平均通信速度はKDDIがトップ(91.7%、26.41Mbps)に。続いてNTTドコモ(74.2%、19.88Mbps)、ソフトバンクモバイル(52.5%、14.01Mbps)の順番です。
接続率の地域別内訳。中国地方でNTTドコモが100%、首都圏・北陸でKDDIが100%を叩き出したほか、KDDIは多くの地域で90%以上を記録。
また、3Gを含めた接続率はNTTドコモが東北地方以外で100%(圏外数1)、KDDIが東北・中国地方以外で100%(圏外数4)と2社が健闘しているのに対し、LTE接続率30~40%台の地域があり、圏外数も23にのぼるなど、ソフトバンクの苦戦が目立ちます。
さらに細かく、都道府県別で見るとこんな感じ。3社ともLTE接続率が100%で並んだのは東京都・福井県・山口県・沖縄県で、和歌山県はNTTドコモが20%、KDDIが64%、ソフトバンクが32%と最も低い数字に。岡山県・愛媛県・高知県・佐賀県・長崎県・宮崎県ではソフトバンクのLTE接続率が10~20%程度にとどまっています。
データ通信速度の平均はこんな感じ。アップロードでもKDDIが1位になっていますが、ソフトバンクとNTTドコモが逆転。
各地域での通信速度比較はこんな感じになります。
日経BPイノベーションICT研究所「全国『道の駅』iPhoneのLTE接続調査」 全1004カ所の「道の駅」で調査を実施 LTE接続率、通信速度はauが1位に
なお、MMD研究所も本日付けで47都道府県340ヶ所を対象に下NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク版のiPhone 5sおよびAndroid端末を用いた通信速度テスト結果を公表。
通信速度比較ではソフトバンクがiPhone・Android共に1位、NTTドコモが下り速度2位、KDDIが下り速度2位という結果になっています。
ただしMMD研究所の調査は以前もBUZZAP!で指摘した通り、「全携帯電話会社のLTEがつながる場所」に条件を絞った上での各種比較でしかなく、「つながりやすさ」の指標として参考になるであろう建物内や郊外、地下、僻地といったものが含まれていないのが特徴。
以下で示されている計測条件のように、基本的に電波の入りやすい開けた場所での調査しか行われていません。
各都道府県における主要都市の駅やランドマークをランダムに抽出。役所、大学、商業施設、スタジアムなどの測定箇所は、施設のメイン入口付近にて計測。
つながるエリアが広いことを重視するか、それとも限定されたエリア内での通信速度を重視するのかで、これらの調査結果の見方は変わってきそうです。
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