休みの日の朝はゆっくり寝ていたいという人に悲報です。詳細は以下から。
仕事が休みの日の朝、目覚ましが鳴らず好きなだけ朝寝を楽しんでいい至福の時間…そう思っている人も多かったのではないでしょうか?でも仕事が休みの日こそ、いつも通りしっかり早起きした方がよいという研究結果が発表されました。
「そんな殺生な…!」「神も仏もないのか!」という阿鼻叫喚が聞こえてきそうですが、理由というのが体内時計。動植物や菌類にも内蔵されているというこの体内時計は人間では1日25時間のサイクルで巡っており、これに日光や温度などといった外的環境のツァイトゲーバー(同調因子)が常時調整することで現在の24時間サイクルとなっています。
つまり、その体内時計を週末ゆっくり眠りすぎることで頻繁に狂わせてしまうことで「社会的時差ボケ」とでも呼べる状況が体内で発生し、長期的に見れば健康を損なってしまうのです。
研究では447人の被験者の睡眠パターンをリストバンド式のモニターで計測。健康状態もチェックされ、血液検査も研究を通して行われました。その際研究者らが注目したのは血糖値とコレステロール値です。
予想通り、被験者たちの睡眠パターンは週末には夜更かしと朝寝という変化を起こしました。その際睡眠の変化に伴って発生したのは善玉コレステロール値の減少と血中の中性脂肪値の増加でした。
また、類似した研究は2012年にハーバード大学でも行われています。この時は1日28時間のペースで1日当たり5、6時間の睡眠をとるという生活を研究所内で数週間続けるという実験が行われました。
実験開始時は被験者全員が肉体的には健康だったのですが、実験終了時には3人が血糖値が異様に高いという糖尿病前症の兆候を見せ、他の被験者もその状態に近づいていました。
不眠症が心臓病や糖尿病、肥満の可能性を増加させることは既によく知られていますが、体内時計を狂わせる生活パターンの乱れも体内の正常な新陳代謝を妨げ、長い目で見れば体に少なからぬ負担を掛けていることになります。
楽しい週末に夜更かしや夜遊びをして昼間で爆睡するのは殊の外楽しいものですが、その楽しみはもしかすると命を少しずつ削っているのかもしれません。
毎日終電まで働いて朝は定時出勤だから週末くらいゆっくり寝ないと健康どころじゃない?というかそもそも土日も出勤?それは生活パターンではなくブラック企業の問題かもしれません。
Why You Should Stop Sleeping Late On The Weekends IFLScience
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