一般的な光ファイバー回線(最大100Mbps)の6倍にあたる、最大600Mbpsを実現する無線LAN規格「IEEE802.11 n」をサポートしたパソコンやスマートフォンが爆発的な広がりを見せる中、さらに上をいく次世代無線LAN「IEEE 802.11ac」が登場することが明かされました。
なんと1.3Gbps(1300Mbps)という、有線顔負けの圧倒的な転送速度に加えて、従来よりも広いエリアをカバーできる点が特徴となっています。
詳細は以下から。
5G WiFi - 802.11ac The Standard for 5G WiFi
次世代無線LAN「IEEE802.11 ac」の公式ページによると、同規格は1997年に登場した「IEEE802.11(2Mbps)」から数えて、第5世代に当たる無線LAN規格にあたり、「5G WiFi」と呼ばれています。
5G WiFi - Advantages of 802.11ac
さらに公式ページでは現行の最新規格「IEEE802.11 n」との比較をグラフで紹介。アンテナ3本利用時において、「IEEE802.11 ac(最大1.3Gbps)」が「IEEE802.11 n(最大450Mbps)」のおよそ3倍の通信速度を実現していることや、カバーエリアが半径90メートルを超えることを示しています。
CES 2012: Buffalo Makes the First Public Demonstration of the Forthcoming IEEE 802.11ac Wi-Fi Connection at 800 Mbps | Hardware Secrets
また、年初にアメリカのロサンゼルスで行われた「CES2012」において、日本の無線LAN機器メーカー「BUFFALO」がIEEE 802.11ac対応の試作機を用いたデモを実施。
その結果、実測で810Mbpsを記録したことが明かされています。
電波法の関係から総務省の認可が必要であるため、「IEEE 802.11ac」に対応した機器の国内発売はまだ先のことになると思われますが、これだけの通信速度とカバーエリアを実現すれば、インターネット接続のみならず、無線LAN対応機器同士でフルHD動画などの大容量コンテンツの伝送も快適になるはず。
パソコンメーカーなどは「一家に一台メディアサーバー」という環境を理想像として宣伝していますが、それを可能とするインフラが整ってこそ、初めて現実味を帯びてくると思われます。
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