牛糞は燃料としては優秀ですが、インド政府によると放射線遮断効果も見込めるとのことで、海外にも売り込もうとしているようです。詳細は以下から。
iPhone 12の発売によって世界的に本格導入が進むとされている5G回線。ですがちまたでは5G回線は人体に有害であり、新型コロナの原因であるといった根も葉もないうわさも飛び交っています。
そうした中で5G電波の健康被害から身を守れる高額なアイテムなどが登場していることは以前Buzzap!でも取り上げました。そんなビッグウェーブにIT大国インドの政府が乗り込んできていることをヒンドゥスタン・タイムズが報じています。
インド政府が近代的かつ科学的な畜産学によって(ヒンドゥー教で聖なる生き物とされる)牛を保護するために設立した機関「Rashtriya Kamdhenu Aayoghe(RKA)」は携帯電話やスマホの有害な放射線から私たちの身体をガードできるとする牛糞製チップ「Gausatva Kavach」を開発。
このチップは500の牛の保護シェルターの牛の「排泄」によってつくられ、コストは1枚50ルピー(約70円)から100ルピー(約140円)とのこと。現在RKAはこのチップの普及を目指しており、アメリカ合衆国を含めた海外展開も視野に入れています。
RKAのVallabhbhai Kathiria長官は「牛糞は抗放射線である。これを家に持ち込んでスマホの上に置けば、スマホからの有害な電波から身を守れる。どこの大学だろうが研究所だろうが持ち込んでその有効性を試してみるといい」と記者会見で意気揚々と発表しています。
科学者らはインド政府のステートメントに対し、論文の査読を含む厳密な科学的検証が必要だと指摘。牛糞の製品はヒンドゥー教徒の間では健康的であるとされていますが、そのほとんどは科学的検証を受けていません。なお、この放射線が5G電波を指しているのか、それともスマホのブルーライトなどを指しているのかも明示されてはいません。
牛糞はインドでは古来燃料とされてきており、ガンガーのほとりで牛糞を燃料にチャイを沸かしているサドゥーの姿は確かにいかにもインドらしい風景でもあります。
牛がシヴァ神の乗り物として神聖視される宗教的な理由を差っ引いても、化石燃料とは違ってある意味オーガニックな牛糞が身体に害の少ない健康的な燃料や肥料と考えられるのは自然といえば自然。
ですが、だからといって牛糞がスマホの電波や放射線を防ぐ魔法の素材であるかといえばそれはまた別の話であることには要注意です。
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