120秒で入眠できるアメリカ軍採用のテクニック、成功率は96%も


特別な準備の要らないシンプルな方法ですので、眠れない夜のために頭の片隅に覚えておくとよさそうです。詳細は以下から。

不眠といっても原因は様々ですが、なんにせよベッドに入っても眠れないのはつらいもの。翌日の仕事や学校にもよい影響はありません。

そんな時に試してみる価値ありなのが米軍で古くから採用されているいつでもどんな状態でも120秒以内に入眠できるというテクニックです。

この技は最初は米海軍のパイロット向け学校で開発されたもので、常に万全の体調を維持する必要のあるパイロットたちがしっかりと睡眠をとるためのもの。

この入眠テクニックの訓練を6週間受けたパイロットたちの、実に96%がコーヒーを飲んだ後に機銃掃射をBGMにしながらも120秒以内に眠ることができるようになったとされています。なお、訓練は椅子にしっかり座った状態で行われていました。

どんなにすごい超絶技巧かというと意外とシンプルで、特別なものや環境は不要です。

1.まず最初に重要なのは顔の筋肉をすべて緩めること。目を閉じて深くゆっくりと呼吸をしながら、43ある顔の筋肉から力を抜きます。目を細めたり眉をひそめず、額を緩めます。そして息をしながら頬と口、舌とあごの力を抜きます。

2.目を閉じていながら、目の周りのどこにも力が入っていないことを意識します。眼球の周囲の6つの筋肉の力が完全に抜け、眼窩の中に落ち込んでいくイメージです。

3.顔と目の力が抜けたら上半身に移ります。肩の力を抜いて、身体の後ろに落ちるところまで肩を落とします。その際首の後ろの筋肉が完全に緩んでいることを意識します。深く息を吸い、全ての緊張を緩めながらゆっくりと吐きます。

4.次に腕の力を抜きますが、その際に利き腕から始めます。右利きなら最初に右の上腕に焦点を当てます。肩と同様にすべての力を抜き、身体の下に落ちていくイメージ。もし難しければ、最初に一度力を入れてそこからふっと抜いていきます。次に利き手の前腕です。ゆっくりと力を抜いていき、手、指へと力を抜きます。利き手が終わったら逆の手も同様に力を抜いていきます。

5.下半身の力を抜きます。まずは右の太ももの力を抜き、自重で沈み込んでいくことをイメージ。同様に右ひざの筋肉を緩め、くるぶしから足先へと順に力を抜いていき、足の重みで地面に沈んでいく感触です。これを左足にも行います。

6.こうして全身の筋肉の力が抜けたら、最後に心を空っぽにします。今日のこと、明日のことも考えず、ただ何も考えず、静かな水面のように心を静めます。そのために真っ暗な部屋で快適なベッドにいることをイメージし、10秒間キープします。

7.これでまだ眠れない時は「考えるな、考えるな」と小さく声に出して最低10秒間言い続けます。これは単調な言語によるアウトプットで心の中で平穏を乱すノイズを洗い流すための技法です。こうして身体の緊張が抜け、心のノイズが10秒間平静になればそのまま眠りに落ちられます。

なお、軍人がこのテクニックの習得に6週間の訓練が必要だったことを考えると、今夜突然やってすぐに120秒で眠れるようになるわけではないことに注意が必要です。

ですが、眠れなくとも毎晩ベッドの中でこの過程を意識的に行うことで、うまくいけば2ヶ月以内にいつでも入眠できるようになれる可能性があるということになります。

なお興味深いことに、この技法はヨガの瞑想の際にも使われる死体のポーズでの力の抜き方の順序を逆にしたものとほぼ一致します。

深い瞑想状態が心身の回復に有用なことはよく知られており、もしすぐに眠れなかったとしても翌日のための回復には大きな効果がありそうです。

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