天候の変化を知覚できる「ヒレ」を頭蓋骨に埋め込み、独自の生物種へと進化した男性が現れる



「おれは人間をやめるぞ!」と彼が叫んだかは分かりませんが、少なくとも彼は自分を人類とは違う生物種であると自認しています。詳細は以下から。

人間とは何か。何をもって私たちは人間なのか。それは非常に深く、簡単に答えを出すことのできない重要な哲学上の問いです。

ですがスペインのある人類に属する男性は、自らの身体を改造し、人間であることをやめようとしています

スペインの24歳のアーティスト、Manel de Aguasさんは2017年、大気の振動を感知できる装置のプロトタイプを開発しました。この時点ではその装置はヘッドバンドで後頭部に装着するものでしたが、彼はその装置を「人工臓器」として自身に埋め込むことを目指しました。


Manelさんは雨に特別な繫がりを感じてきたといい、温度や湿度、気圧の変化を骨伝導で伝えてくれる人工の感覚器官をインプラント手術によってこめかみに埋め込もうと考えます。


彼は昔から現実及び神話上の海洋生物に興味を抱いており、この装置はトビウオのヒレをモチーフにした形をしています。「人工の感覚器官を埋め込むことで、より僕は雨とのつながりを持てると思うんだ」とManelさんは述べています。


2020年1月、スペインの複数の病院でこの「ヒレ」のインプラント手術を拒否されたManelさんはなんと日本の渋谷で手術を実行します。合計500gで太陽光で充電可能な上に、Wi-Fi経由で多様なデバイスにも接続可能とのこと。


Manelさんは自らを独自の生物種「propioespecie」と自認し、人類が生物界のヒエラルキーの頂点にあるとする現在の誤った考え方への答えだとしています。


現在Manelさんはスペインの種族超越者のグループに属していますが、そこにはBuzzap!で以前紹介した色を「聴く」ために、頭にアンテナを埋め込みサイボーグになった色覚障害のアーティスト、Neil Harbissonさんも所属しています。


Manelさんも機械でできた人工の感覚器官を埋め込んでいるため、言葉の上での分類としてはサイボーグとなりますが、本人としては「機械で補強された人類」ではなく新たな生物種であると主張しているところが特徴です。

今後もこのような形で「人間をやめる」人が増えていくのでしょうか。

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