まさに栄枯盛衰、携帯電話メーカー各社のシェアを2001年から振り返ってみた

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長年1位だったシャープが陥落し、富士通がシェア1位へと輝いた国内携帯電話市場。

メーカー各社は絶えずしのぎを削っており、ランキングは毎年変動するわけですが、各社のシェアを2001年からまとめてみました。



◆2001~2011年の携帯電話メーカー各社のシェアを振り返る
モバイル系の調査会社「MM総研」が年度ごとにまとめている国内携帯電話端末の出荷状況をまとめてみたところ、メーカー各社の栄枯盛衰が顕著に表れています。

2001年度
NTTドコモが第三世代携帯電話サービス「FOMA」を展開し始めた2001年度の携帯電話出荷台数は4303万台。携帯電話メーカー各社のシェアはNECが断トツで1位に。2位は松下通信工業(現パナソニック)で、3位には「写メール」対応携帯電話で一世を風靡したシャープがランクイン。


2002年度
2002年度の出荷台数は4096万台に減少。NECはカメラ付き携帯電話のリリースが遅れ、シェアを落としましたが、1位をキープ。基本的に順位はほとんど変動していませんが、東芝および富士通がシェアを伸ばしています。


2003年度
2003年度の出荷台数は前年を圧倒的に上回る5009万台。トップ3に変動はありませんが、カメラ付き携帯電話は全出荷台数のほぼ9割となる4473万台に達し、カメラ付きモデルがスタンダードになりました。


2004年度
2004年度の出荷台数は前年を下回る4397万台。トップ3の順位自体に変動は無いものの、上位3社の比率が急接近。NTTドコモやVodafoneでは第二世代携帯電話(2G)から第三世代携帯電話(3G)へのシフトが進みました。


2005年度
ランキングに激変が生じたのは出荷台数が4625万台となった2005年度。なんとシャープが初の1位を記録し、NECが3位に陥落するという事態に。また、3Gユーザーが全体の過半数に到達しています。


2006年度
2006年度の出荷台数は前年をさらに上回る4933万台。昨年1位となったシャープのシェアが拡大し、NECが3位から4位に転落。代わりに東芝が3位へとランクインしていますが、ついに三菱電機がシェア減少で「その他」の中に。


2007年度
過去最高となる5076万台の出荷台数を記録した2007年度にはNECが4位から5位、東芝が3位から4位にランクダウンし、代わりに富士通が3位へとランクイン。2005年度から1位だったシャープはシェアをさらに拡大し、「我が世の春が来た!」と言わんばかりの状態に。なお、三菱電機に続いて三洋電機が「その他」入りしています。


2008年度
過去最高から打って変わって、出荷台数が一気に3589万台へと減少した2008年度。背景には携帯電話の販売奨励金モデルが崩れ、ユーザーの買い換えサイクルが24ヶ月へと伸びたことが挙げられますが、なんとNECが復権を果たし、3位へと返り咲き。その一方で東芝が6位にまで後退したほか、2008年3月に三菱電機は携帯電話事業から撤退を表明しています。


2009年度
2008年度よりもさらに低迷した2009年度は3444万台を出荷。富士通が3位に戻り、NECがまたしても4位に陥落したほか、シャープのシェアが拡大。グラフが従来よりも細分化しており、従来は「その他」でまとめられていたメーカーの内訳も分かるようになっていますが、東芝が8位にまで後退。代わりに三洋電機の携帯電話事業を吸収した京セラや「iPhone」で日本市場に参入したAppleがランクインしています。


2010年度
2010年度の出荷台数は携帯電話各社がAndroidスマートフォンを本格展開したことも相まって、3764万台へと拡大。長年2位をキープしていたパナソニックが3位に後退し、富士通が2位に。NECはカシオ日立を統合し、NECカシオモバイルコミュニケーションズになりましたが、順位には影響していません。


2011年度
スマートフォンブームもあって2011年度の出荷台数は4274万台まで回復。東芝の携帯電話部門を統合した富士通が初の1位に輝き、Appleは2位に華麗にランクアップ。6年続いたシャープのシェアトップは終焉を迎えたほか、NECカシオは7位にまで後退。まさに栄枯盛衰が顕著に表れる結果となっています。


◆主立ったメーカーの順位の推移を並べてみた
順位の変動をメーカーごとに列挙してみると以下の通り。シャープやパナソニックがある程度安定しているのに対して、NECと富士通の順位が激しく変動。東芝の携帯電話事業を吸収してますます勢いづいた感のある富士通と、カシオ日立を吸収したにもかかわらず、シェア下落が止まらないNEC。あまりにも対極的で「どうしてこうなった」と言わざるを得ません。

・シャープ
3位(2001~2004年度)→1位(2005年度~2010年度)→3位(2011年度)

・パナソニック
2位(2001~2009年度)→3位(2010年度)→4位(2011年度)

・NEC
1位(2001~2004年度)→3位(2005年度)→4位(2006年度)→5位(2007年度)→3位(2008年度)→4位(2009年度)→4位(2010年度)→7位(2011年度)

・富士通
8位(2001年度)→6位(2002年度)→8位(2003~2004年度)→5位(2005~2006年度)→3位(2007年度)→4位(2008年度)→3位(2009年度)→2位(2010年度)→1位(2011年度)

・Apple
7位(2009年度)→6位(2010年度)→2位(2011年度)

2011年度には全体の56.6%を記録するなど、急速にスマートフォンへのシフトが進んでいることを考えると、今後は各社ともさらにスマートフォンに注力する必要があるわけですが、その上でやはり見逃すことができないのがAppleの存在。

「らくらくホン」が好調な富士通やNTTドコモ・KDDI・ソフトバンクモバイルの大手3社に供給しているシャープと異なり、KDDIおよびソフトバンクモバイルにスマートフォン(iPhone)を供給するだけでシェア2位に上りつめているのが現状です。

今後スマートフォンへのシフトが進めば進むほど、よりAppleの存在感が増すことになるだけでなく、もし国内最大手のNTTドコモからiPhoneが発売されるようになった場合、Appleが他社を圧倒し、シェア1位を確固たるものにすることも十分考えられるわけですが、そのXデーは訪れるのでしょうか。

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