まるで「インセプション」、夢を自由自在にコントロールできるアイマスク「remee」が開発される

ニューヨークのブルックリンに住むふたりの科学者がまさに夢のような、「好きな夢を自由自在に見て、さらにコントロールできるマスク」を開発したとのことです。


Dream come true! Two ‘mad scientists’ create sleep mask that lets people CONTROL their dreams Mail Online

人間は人生のおよそ3分の1を眠って過ごすと言われています。もし夢を好きなように操れたなら、あなたは人生の3分の1を思いのままに過ごせるのだと言うこともできるでしょう。この「remee」、本当にそんなことができるのでしょうか?

「remee」を開発したのはニューヨークに住む共に30歳のデュカン・フレイザー氏とスティーブ・マギウガン氏。マギウガン氏はコンピューターサイエンスを学び、フレイザー氏は映画を学んでいました。

ふたりはマイクロファンディングサイト、「KICK STARTAER」を使いこのプロジェクトを推進。現時点で35,000ドルの目標額を大きく上回る572,891ドルを集めており、製品化が決定しています。

Remee – The REM enhancing Lucid Dreaming Mask by Bitbanger Labs  Kickstarter

このマスク、どういう仕組みかというと、ちょうど目の部分に6つの赤いLEDライトが取り付けられています。このライトが睡眠中に眠りを覚まさないほどかすかに、でも脳が認識できるほどの明るさで明滅します。

眠りはレム睡眠とノンレム睡眠に分かれており、一晩の内にこの二種類の睡眠の間を行ったり来たりします。夢を見るのは基本的にレム睡眠時で、レム睡眠は朝方に最も長くなります。

「remee」はこの長いレム睡眠に着目し、LEDライトの光によって夢への導入を促します。入眠から4,5時間後の長いレム睡眠に合わせて「remee」のLEDライトは明滅を始めます。一回に15秒から20秒のパターンが明滅し、その後15分後にまた光るようになっています。もしノンレム睡眠であるなら使用者には特に影響はないとのこと。

この際の原理は非常にシンプル。使用者がレム睡眠状態にあって夢を見ていると、夢の中の景色の向こうに6つのLEDライトの赤い点が特定のパターンで瞬き、それによって使用者が「今、自分が見ているのは夢だ」と気づくというもの。

一度夢だと気付いてしまえばそれであなたの夢は「明晰夢」という状態になり、好きなように操れるようになるといいます。そうなれば空を飛ぶのもタイムトラベルに出かけるのも憧れのアイドルと甘いひとときを過ごすのも思いのまま。

「remee」の販売後はウェブサイトで明滅のパターンを使用者が調整できるようにするとのことなので、インセプションのトーテムのような独自のパターンを用意して明晰夢に臨むことも可能になります。

問題は果たしてそんなにうまく事が運ぶのかということですが、マギウガン氏は週に何度か「remee」を使用しているけれど、明晰夢に至るのは簡単ではなく、毎回見られるわけではないことを認めています。夢日記を書けるようになるにも訓練が必要だったりしますが、一定期間のトレーニングは必要なのかもしれません。

本人たちによる説明の映像(英語)は以下から。

しかし、本当に夢を自由にコントロールできたとして、それが果たして人間の精神にどんな影響を及ぼすのか、まだまだ分かっていない部分も多いため、非常に気になるところ。

それでも買ってみたいという方は、以下のプレセールスが利用可能。8月に発送予定で日本からは送料込みで110ドル(約8800円)とのこと。望みの夢をみるお値段として、あなたはどう感じますか?

Remee Lucid Dreaming Mask

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