「ドコモのツートップ」として「Xperia A」「Galaxy S4」を2013年夏モデルの中心に据え、他の機種にはない特別価格で提供しているNTTドコモ。
「ドコモのスマートフォン自体の需要増につながったという実感は無く、今までメーカーごとにばらけていた需要がツートップに集中している」という声もある施策ですが、その実態が明らかになりました。
ドコモ「ツートップ」戦略で明暗クッキリ パナなど下位4社の不振際立つ (1/3ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
産経新聞社がNTTドコモの加藤社長に対して行ったインタビューによると、2013年夏モデルの6月末時点での販売台数が明かされており、まとめると以下のようになります。なお、AQUOS PHONEは「ZETA」と「si」を合わせた数なのか、それともZETA単独の販売台数なのかは不明です。
Xperia A SO-04E:83万台
Galaxy S4 SC-04E:40万台
AQUOS PHONE:7万台
ARROWS NX:7万台
ELUGA P:1万5000台
MEDIAS X:1万台前後
わずか1ヶ月ほどで圧倒的な差が付いたことになるわけですが、これはXperia Aの最低価格が5000円程度、Galaxy S4の最低価格が1万5000円程度に設定されている一方で、ほかのメーカーのモデルは3万5000円前後で売られていることを受けたもの。加藤社長はXperia Aについて「100万台は優に超える」という見通しを示しており、販売台数の差は今後も広がり続けるとみられます。
スマートフォン本体の価格が高騰を続ける中で、人気機種を選りすぐり、特別価格で提供することがどれだけ大きな影響を与えるのかが浮き彫りとなったドコモのツートップ。
なお、ソフトバンクモバイルやKDDIもiPhoneに対して本体価格や月額料金などの優遇を行っており、その結果が売り上げランキングに如実に表れていますが、このような施策はメーカーの淘汰を加速度的に進めることになるため、そう遠くないうちに携帯電話会社から優遇されるだけのモデルを提供できるメーカーのみが生き残ることとなりそうです。
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