800MHzの「au 4G LTE」が実人口カバー率99%達成、プラチナバンドでダントツのLTEはどれだけすごいのか

建物の中などでもつながりやすい800MHzの「プラチナバンド」を用いた「au 4G LTE」の実人口カバー率が99%にまで拡大しました。これは携帯各社の中で最も広く、競合他社を大きく引き離すことになります。


◆実人口カバー率99%を達成
KDDIが公開したカバーエリア。2014年3月14日に実人口カバー率99%を達成しており、面積でのカバー率も1.5倍になりました。

96%→99%への移り変わりっぷりをアニメーションで見るとこんな感じになります。

プラチナバンド 800MHz 「4G LTE」の実人口カバー率が99%に! | 2014年 | KDDI株式会社

◆実人口カバー率とは?
「実人口カバー率」算出根拠は携帯各社で異なるものの、KDDIは全国を500m四方に区分したメッシュのうち、サービスエリアに含まれるメッシュの人口を日本の総人口と比較して算出。つまり東名阪の3大都市圏はもちろん、各都道府県の県庁所在地といった人口密集地をカバーすればある程度のカバー率は稼げるわけです。

しかし一般的に90%台にまで差し掛かると、比較的過疎地などでもエリア整備を進めないとカバー率を稼げなくなるため、たった数%引き上げるだけでも時間や手間が必要に。すでにKDDIはコンビニエンスストアすら出店しないような僻地ですら整備を進めています。

◆結構とんでもない「プラチナバンドで実人口カバー率99%」
なお、KDDIと競合するソフトバンクモバイルも公式ページで2013年6月末時点の数字として、LTEの実人口カバー率92%をうたっていますが、ここで大きく影響してくるのがLTEで利用している電波の周波数帯。

プラチナバンド(800MHz帯)をはじめとする各種周波数帯でLTEを展開しているKDDIとNTTドコモの2社に対し、ソフトバンクは自社の2.1GHz帯とイー・モバイルの1.7GHz帯を利用しています。

しかしいずれの周波数帯も800MHz帯と比べて建物の中などに弱く、仮に同じ実人口カバー率であっても「800MHzだとつながるのに2.1GHzだとつながらない」という事態は発生しうるわけです。

また、ここまでLTEのエリア整備が進めば、3Gネットワークを利用しない、LTEに特化したスマートフォンも提供可能に。

その場合、通話は音声をデータ化してLTEネットワークで送受信する新たな通話サービス「VoLTE(ヴォルテ)」を利用することになりますが、実現すればauの泣き所だった「通話中データ通信ができない」といった問題もすべて解決するわけです。

このようにユーザーにとっても携帯電話会社にとってもメリットずくめとなる「プラチナバンドのLTE」整備。なお、KDDIは人口密集地で増大しがちな通信量に対処するため、800MHz帯に加えて2.1GHz、1.5GHz帯の整備も進めています。

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