圧倒的なエリアと転送量無制限、モバイルルーターの最高峰「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」を1ヶ月間使ってみた



下り最大110Mbpsで転送量無制限の「WiMAX 2+」に加え、建物の中でも使えるプラチナバンド(800MHz)の「au 4G LTE」にも対応した「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」が昨年10月末に発売されましたが、はたしてどれだけ「使える」のでしょうか。改めて使ってみました。

◆まずは「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」のおさらい
これが本体。WiMAX(下り最大40Mbps、上り最大10Mbps)、WiMAX 2+(下り最大110Mbps、上り最大10Mbps)、800MHz・1.5GHzのLTE(下り最大75Mbps、上り最大25Mbps)の3種類の通信対応で、通信時間は約9時間(WiMAX通信時は約9時間30分)。ワイヤレス充電をサポートしており、台に置くだけで充電できます。


4G LTEを利用できるよう、auのSIMカードが挿入されています。


さらに付属の給電用変換ケーブルを使えば、スマホなどの充電も可能。



プランはWiMAXを使う「ノーリミットモード(転送量無制限)」、WiMAX 2+とWiMAXを使う「ハイスピードモード(2年間転送量無制限)」、そしてWiMAX 2+と800MHzのau 4G LTEを使える「ハイスピードプラスエリアモード(月間7GB制限)」の3種類。自由に切り替えて使えます。


また、特筆すべきがハイスピードプラスエリアモード利用時に月間7GBを超過しても、ノーリミットモードに切り替えればWiMAXを使い放題な点。つまり「外出先では高速なWiMAX 2+とつながりやすいau 4G LTE、家ではWiMAX」といった使い方をすれば、これ1台ですべてが賄えるわけです。

◆「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」を実際に使ってみた
BUZZAP!編集部では「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」がどれだけ使えるのかを知るため、実際に首都圏で通信速度を計測してみました。


ここは東急田園都市線・二子玉川駅。電波の通りが良い地上駅ですが、すでに夕方のラッシュ時に差し掛かっています。


まずはWiMAX 2+の通信速度。下り35.68Mbps、上り7.69Mbps。


Wi-Fi WALKER HWD14が対応していない、2.1GHzの「au 4G LTE」は下り10.47Mbps、上り9.73Mbpsに。


そしてWiMAXは下り11.09Mbps、上り4.06Mbps。WiMAX 2+がトップとなった一方で、WiMAXもLTEに負けない数字をはじき出しました。


今度はそのまま田園都市線に乗り、乗り入れしている東京メトロ・半蔵門線に。ここではあえて条件の厳しい、トンネル内で通信速度を計測してみることにしました。ちなみに現時点で東京メトロで利用できるのはWiMAXとau 4G LTEです。


WiMAXは駅の両端に指向性を持たせた基地局を配備し、トンネル内に電波を照射する「吹き込み」と呼ばれる方法を採用しているため、トンネルがカーブしていたり、高低差がある場合に弱い側面があります。


実際にWiMAXで通信してみたところ。やはりトンネル内は通信が安定せず、通信速度も下り3.09Mbps、上り2.09Mbpsと思わしくありませんが……

地下鉄でWiMAX 2+ルーター「HWD14」を使ってみた(WiMAX編) - YouTube


LTEだと下り28.51Mbps、上り4.48Mbpsと、すこぶる良い数字に。

地下鉄でWiMAX 2+ルーター「HWD14」を使ってみた(LTE編) - YouTube


なお、UQコミュニケーションズのお膝元、品川駅でのWiMAX 2+の通信速度はこんな感じ。仕事上がりのサラリーマンでごった返していたにもかかわらず、決して悪くない数字です。



◆かなり使える「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」
上記の速度計測に加えて、BUZZAP編集部で1ヶ月間にわたって「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」を使ってみた感想は以下の通り。

まずHWD14を使っていて、とにかく便利だったのが800MHzのLTE。実人口カバー率99%をうたうだけあって、従来のWiMAXが苦手としていた地下鉄のトンネルはもちろん、「ビルの地下一階のトイレの中」といった場所でも高速通信できるため、圏外の心配がほとんどありません。


また、動画サイトの閲覧や重いファイルをダウンロードする際、いつも以上にレスポンスが早いと思ったら、いつの間にかWiMAX 2+に切り替わっていた……ということもあり、全体的に「エリアの広いau 4G LTEに高速なWiMAX 2+が上乗せされている」といった印象を受けました。


◆固定回線代わり/ハイエンドを求める人にオススメしたいWiMAX 2+
「自宅に固定回線が無い」という理由でWiMAXを使っている/使いたいユーザーの場合、WiMAX 2+とWiMAXを使う「ハイスピードモード」であれば、月額料金はWiMAXと変わらないため、検討してみるのもいいかもしれません。

さらに「WiMAXルーターとフィーチャーフォン、タブレット端末」のような組み合わせで使っているのであれば、ハイスピードプラスエリアモードを使えば、月額1000円程度の追加料金で『全国どこでも使える高速通信7GB分+WiMAX通信使い放題』の環境が手に入ることになります。

これは携帯各社が提供しているサービスの中でも群を抜いて良い条件であり、固定回線の代わりに使いたいユーザーはもちろん、ハイエンドを追い求めるユーザーの需要にも応えられるものではないでしょうか。

気が付けば通信量無制限サービスがWiMAX 2+だけとなった昨今。限られた電波資源を有効活用するために、通信量制限は仕方無いとも考えられますが、動画をはじめとするリッチコンテンツがこれだけ普及した今だからこそ、「無制限」の価値は非常に大きいものと思われます。

・関連記事
KDDIがauの2014年夏モデル発表会を実施へ | BUZZAP!(バザップ!)

「UQ WiMAX」からAXGPと同じTD-LTE互換の「UQ WiMAX 2+」へと至る流れを振り返ってみた | BUZZAP!(バザップ!)

「WiMAX 2+スマートフォン」をKDDIが投入へ | BUZZAP!(バザップ!)


フォローして最新情報を手に入れよう

モバイルに関連した楽天商品(PR)