イー・アクセスがウィルコムを吸収した新会社「ワイモバイル」に対し、第4世代携帯電話(4G)向けの新規周波数割り当てが見送られることが明らかになりました。
時事通信社の報道によると、総務省が携帯事業者に周波数帯を割り当てる際の基準を見直す方針を固めたそうです。
これは以前BUZZAP!でもお伝えした通り、従来は割り当てられた事業者単独での利用を原則としていた周波数帯について、グループ内で利用できるようにする代わりに、新規割り当ての際に貸し借りの実態や資本関係などを考慮し、グループとして必要な周波数の幅を判断する方向へとシフトすることを受けたもの。
7月11日に総務省で開かれる有識者会議では、グループ企業と認定する際、議決権だけでなく、より幅広い資本関係、意思決定、取引関係などを考慮して実質的に判断することが適当とする基準を盛り込んだ中間報告が承認される見込みで、特に「周波数を恒常的に融通し合う関係にあればグループとして扱う」という方針が明確化される見通しとされています。
ソフトバンクは現在、「ダブルLTE」「トリプルLTE(現時点ではサービス未提供)」として、コンスタントにワイモバイルのLTE回線を利用しているほか、一方でワイモバイルは自社回線単独でのサービスがどんどん縮小されているため、基準見直しによってグループとして認定されることは免れません。
なお、新たな割り当てルールが導入される周波数帯は3.4~3.6GHz帯。現行のLTEやTD-LTEは商業的に「4G」と呼ぶことが認められているものの、厳密にはあくまで「3.9G」ですが、同周波数帯では「真の4G」ことLTE-Advancedが提供される予定。これにより現在のLTEの約10倍の受信速度を実現するとされています。
時事ドットコム:低価格ワイモバイル参入先送り=次世代「4G」電波もらえず
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