【パケ死注意】ドコモやソフトバンク、パケット代青天井の「スピードモード」「快適モード」加入を割引の条件にしていることが判明
iPhone 6をめぐって携帯各社が割引合戦を繰り広げる中、ちまたでは型落ちとなったiPhone 5sなどの格安大放出が行われていますが、非常に憂慮すべき事態が発生していることが明らかになりました。
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◆「スピードモード」「快適モード」への加入を条件に割引するドコモ・ソフトバンクショップ
BUZZAP編集部で調査したところ、2014年9月14日現在、一部のドコモショップなどではスマホ本体価格を割り引くために加入する必要がある「指定オプション」として、「スピードモード」への加入が条件となっています。
また、ソフトバンクショップや携帯電話販売店では「快適モード」への加入が条件に。
◆かなり注意する必要がある「スピードモード」「快適モード」
NTTドコモ・ソフトバンクの新プラン「カケホーダイ&パケあえる」「スマ放題」のオプションであるため、耳慣れない人も多いかと思われる「スピードモード」および「快適モード」。
簡単に説明すると、これらのオプションはユーザーが契約したパケットパックの通信量をオーバーした場合でも128kbpsに減速されず、自動で利用できるデータ量が追加され続けるというものです。
ドコモによる解説。通常適用される「リミットモード」は、規定の通信量をオーバーすると128kbpsに速度制限され、1GBごとに1000円を追加課金することで、制限を回避できるという内容ですが……
「スピードモード」は超過しても速度制限されない代わりに、利用したデータ量に応じて1GB/1000円が自動的に課金され続ける仕組み。ドコモではあらかじめ上限(1~10GBまでないし無制限)を決めておくこともできますが、(PDFファイル)「スマ放題『データ定額パック』」提供条件書を見る限り、ソフトバンクは無制限です。
つまり本体代金の割引を対価に、パケット代青天井の危険性を背負ってしまうことになるわけですが、本当に恐ろしいのはスマートフォンの料金システムなどをよく把握できておらず、自宅に固定回線や無線LAN環境が無いユーザーが割引に釣られて契約してしまうケース。
「初月無料」などのうたい文句に乗せられて契約させられることの多い「dビデオ」「UULA」などの動画配信サービスを自宅・外出先問わずモバイル回線でガンガン利用してしまった場合、恐ろしいことになってしまうのは想像に難くありません。
なお、以下は実際に快適モードによって高額請求が行われたケース。7000円台だった料金が実に3倍にまで跳ね上がっています。
自主休講 on Twitter: “快適モードとかいう設定になってるせいでこうなってる死ねよ
◆「パケ死」オプションへの加入は携帯電話会社が望んでいる
一歩間違えればとんでもないことになりかねない「スピードモード」「快適モード」ですが、1つ留意しておくべきなのが、「ドコモやソフトバンクがユーザーに加入させることを望んでいる」という点。
一般的に携帯電話販売店などで「指定オプション」として加入を求められる各種サービス・オプションは、携帯電話会社がユーザーに加入させたいもので、契約を獲得した販売店に対しては「報奨金」が支給されます。
そして販売店は報奨金を原資に携帯電話本体を割り引いているわけですが、今回のように割引の条件として「スピードモード」「快適モード」への加入が挙げられている以上、携帯電話会社がパケ死の危険性があるオプションへの加入を望んでいると考えざるを得ないわけです。
◆auでは同様のケースを確認できず
なお、auにも「スピードモード」「快適モード」に該当する「エクストラオプション」がありますが、BUZZAP編集部で確認したところ、2014年9月14日現在、割引の条件として加入を求める販売店は見当たりませんでした。
エクストラオプションに言及しているauショップのTwitterアカウント。他にも数店舗あったものの、いずれも以下のように「エクストラオプションにお金を払うよりは、もう1台○○を購入した方が安上がり」というセールストークです。
◆今もなお残る「パケ死」の危険性、契約時には十分注意を
このように定額データ通信サービスが普及した今もなお、パケ死の危険性が残っているため、携帯電話販売店で提示される割引の条件には本当に気を付けたいところ。
販売店へ報奨金が支給される対象となるサービス・オプションは携帯電話会社側の都合でコロコロと変わるため、自分の利用シーンや契約しているプラン、普段のデータ通信量などをよくよく把握した上で契約に臨むことが必要だと思われます。
また、自信が無いのであれば、せめて支払料金にちゃんと上限があるプランを積極的に選ぶようにすれば、思いも寄らない料金請求にあわてふためくことも無くて済みそうです。
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