ブロムカンプ監督の新作映画「チャッピー」の日本公開版をソニーピクチャーズが本人に無断で改変していたことが明らかに

SF映画「第9地区」が世界中で話題となったニール・ブロムカンプ監督の最新作「チャッピー」の日本公開版を配給会社であるソニーピクチャーズが無断で編集していたことが明らかになりました。


南アフリカ共和国に難民として地球に降り立った宇宙人と彼らを抑圧する人類を、かつて同国で行われていたアパルトヘイト政策を反映させながら描いたSF映画「第9地区」。この傑作を生み出したニール・ブロムカンプ監督の最新作が日本では5月23日公開予定の「チャッピー」です。

過激で哲学的、史上最高。ブロムカンプ監督のロボット映画『チャッピー』 ≪ WIRED.jp

Chappie Official Trailer #2 (2015) – Hugh Jackman, Sigourney Weaver Robot Movie HD – YouTube

この「チャッピー」は元々R指定だったのですが、日本での配給会社ソニーピクチャーズは「より多く幅広い層のお客様にご覧になっていただく」ために「監督の賛同を得た上で」映倫の指導に沿って暴力的な描写への編集を加え、PG12の区分で日本公開すると4月15日に発表。また、編集前のオリジナル版の上映を行う予定はないとしています。

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この公式回答に対して不満を持った日本のファンがブロムカンプ監督のツイッターアカウントに直接講義したところ、なんとブロムカンプ監督は「どういう意味だ?編集は全世界版ひとつしか存在しない」と回答。

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ソニーピクチャーズの公式回答の件を伝えると「あり得ない…真相を突き止めてみる。そんな話一切聞いていない」と回答。ソニーピクチャーズが「監督の賛同を得た」ことが嘘であるというとんでもない事実が暴かれてしまいました。

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単に多くの日本のファンの期待を裏切ったのみならず、ブロムカンプ監督本人に無断で作品を「より多く幅広い層のお客様にご覧になっていただく」という、金儲けとしか捉えようのない名目で改変し、さらにはそれを監督の賛同を得たと虚偽の発表をしたソニーピクチャーズの行いは蛮行としか呼べず、映画を扱うものとして決して許されることではありません。

ソニーピクチャーズは即刻ブロムカンプ監督と日本の映画ファンに対して謝罪を行い、監督が「One edit…worldwide」と述べるオリジナル版の上映を実施すべきです。

なお、既にこの暴力描写規制に対しては既に取りやめを求める署名活動が始まっています。

キャンペーン ・ 映画「チャッピー」の暴力描写規制の取り消し ・ Change.org

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