【カメラ比較】Xperia Z4、Galaxy S6 edge、iPhone 6、isai vivid、HTC J butterfly、TORQUE G02、AQUOS SERIEで夜景撮影してみた



ソニーが最新モデル「Xperia Z4」でメインカメラにほとんど手を加えなかった一方、スマホメーカー各社が「デジタル一眼に迫る画質」「F値1.○の明るいレンズ搭載」などの売り文句で、新モデルを相次いで投入していますが、はたしていったい本当に画質がいいのはどのスマホなのでしょうか。さっそく夜景を撮り比べてみました。詳細は以下から。

◆まずは各モデルのカメラ機能をおさらい
・Xperia Z4
裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS」と画像処理回路「BIONZ」「Gレンズ」で構成された2070万画素カメラを搭載。ISO 12800の超高感度撮影(マニュアル撮影時は3200)に対応し、広角25mm。暗いところに強く、広い範囲を撮影できるのが特徴です。

・Galaxy S6 edge
F値1.9の明るいレンズに光学+電子手ブレ補正機能が付いた1600万画素カメラ搭載。リアルタイムHDRで、逆光でも暗い場所でも綺麗に撮れるのが売り。Galaxy S5では「プロ仕様」と銘打っていたわりに暗いところに弱く、画角も狭い……という結果となりましたが、はたして雪辱を果たすことはできるのでしょうか。

・iPhone 6
より多くの画像情報をセンサーに送ることができる「Focus Pixels」により、オートフォーカスがより速く、より正確になった800万画素カメラを搭載。短い露出時間に4枚の写真を撮影することで、ノイズ、モーションブラー、手ぶれが最も少ない写真を合成可能に。

・isai vivid
グローバルスマホ「LG G4」をベースに開発されたモデルで、F値1.8の明るいレンズおよび3軸光学式手ブレ補正を採用した1600万画素カメラを搭載。カラースペクトルセンサーでレンズが取り込んだ色を忠実に再現し、フラッシュを使わなくても自然な明るさで撮影できることを売りにしています。

・TORQUE G02
前モデルから大きく高画質化(約800万画素→約1300万画素)したカメラには新たに海中撮影機能も搭載。海に山にと連れて行きたいスマホです。

・AQUOS SERIE
光学式手ブレ補正や暗いところでもキレイに撮れる「NightCatch ll」対応の約1310万画素カメラを搭載。リコー「GRシリーズ」開発メンバーによる画質改善認証プログラム「GR certified」を取得しています。

・HTC J butterfly
東芝製CMOSセンサーを採用した2020万画素カメラを搭載。フロントカメラ1300万画素のモンスター級自撮りスマホですが、背面カメラをあまり売りにしていないのが気になるところです。

◆さっそく夜景を撮影してみた
7台のスマホを持ち、実際に都内の夜景を撮影してみた写真は以下。iPhoneと揃える目的で4:3の比率を選択し、HDR前提の機種が増えてきたため、HDRをオンにした以外、基本的にカメラの設定には手を加えず、あくまでオートで撮影。また、「カメラの暗所撮影性能を試す」という主旨から、フラッシュおよびモバイルライトはオフにしてあります。

まずは入場無料で地上202メートルの高さから東京を一望できる、都庁の展望室に。



撮影順はXperia Z4、Galaxy S6 edge、iPhone 6、isai vivid、TORQUE G02、AQUOS SERIE、HTC J butterflyですが、さすがに分かりづらいため、逐次注釈を入れていくことに。サムネイルをクリックすると表示される拡大画像はファイルサイズの関係から、可能な限り大きな解像度で撮影したオリジナルの写真を横幅1400に一律でリサイズしたものです。

それでは都庁から南東方面を望んだところ。手前のビルの窓や、右下にあるビルの屋根に注目。左からXperia Z4、Galaxy S6 edgeの順番ですが、さっそくGalaxy S6 edgeで撮影した写真では、空と大地を貫くかのような光が写り込んでいます。そし右下のビルの屋根はどこに行ってしまったのでしょうか……。


iPhone 6とisai vivid。バランス良く撮ろうとするiPhoneと、色乗りと明るさを重要視しているisaiが対照的です。


TORQUE G02とAQUOS SERIE。拡大するとTORQUEは暗いところがつぶれてしまっている一方、AQUOSはとにかく明るく撮ろうとしているのが分かります。


最後にHTC J butterfly。拡大すると分かりますが、夜空がとてもノイジーなことになっています。なお、同モデルは4:3での撮影モードがなく、16:9(ワイド)ないし10:7(レギュラー)、1:1(正方形)から選ぶ必要があります。


続いては新宿パークタワー、東京オペラシティなどが見える南西方面。Galaxy S6 edgeだけ同じ場所から撮っているのか不安になってくるほど画角が狭い上、恐ろしいほどノイズが乗っています。Xperia Z4、isai vividはかなりいい味を出せているのではないでしょうか。



これだけ外が明るくても暗く撮れるTORQUEと、明るく撮ろうとしすぎてノイズまみれなAQUOS。


HTC J butterflyは「TORQUEよりは明るく撮れるけど、ほかのスマホには及ばない」という厳しい立ち位置を迫られています。


あまり高層ビルなどが見えない練馬方面はisai vivid(4枚目)が善戦。





新宿駅方面。手前のビルの壁面や窓を見れば、Xperia Z4とisai vividが抜きん出ているのが分かるのではないでしょうか。なお、撮影順はXperia Z4、Galaxy S6 edge、iPhone 6、isai vivid、TORQUE G02、AQUOS SERIE、HTC J butterflyです。





都庁の足元にある、美内すずえの人気漫画「ガラスの仮面」で主人公・北島マヤが幻の演劇「紅天女」の世界観を掴むきっかけとなった「空の台座」と呼ばれるアートワーク。すべて同じ場所から撮影したものですが、どれだけGalaxy S6 edge(2枚目)の画角が狭いのか、一目で分かると思われます。





さらに都庁自体を撮影してみたところ。壁面のノイズの少なさはXperia Z4(1枚目)とisai vivid(4枚目)が一、二を争っています。





続いては新宿・歌舞伎町のドン・キホーテ新宿東口本店。「ネオンサインが白飛びせず、十分な画角がある」という条件ではiPhone 6(3枚目)が一番優位だと思われます。





新宿某所の歓楽街。「左上の看板の文字が判読できる」という点でGalaxy S6 edge(2枚目)がやや優位ですが、街並みが全体的に暗くなりすぎてしまっているため、やはり一番バランスが良いのはiPhone 6(3枚目)ではないでしょうか。





近くにあった公園。isai vivid(4枚目)が木の葉までくっきりと写し出せています。





そして場所を変え、いつもの上野恩賜公園・不忍池の風景。葉の色まで写そうとするXperia Z4(1枚目)、向こう岸に見える建物の窓の輪郭まで写し出そうとするisai vivid(4枚目)、ノイズが多いものの窓の輪郭も葉の色も表現しようと頑張るAQUOS SERIE(6枚目)。三者三様ですが、いずれもいいアプローチだと思われます。





さらに池に近寄ってみたところ。Xperia Z4、isai vividが先ほど以上に建物の窓の輪郭や葉の色を再現しようとしていることに驚かされました。向こう岸左側に見える「東天紅」という看板の文字をどれだけ判読できるか、文字が何色に見えているか……という部分も、カメラの実力差が分かりやすいポイントです。





◆画質だけでは語れないカメラ比較、総評は後日に
このようにXperia Z4とisai vividの一騎打ちでは……とすら思わせる、今回のカメラ画質比較。しかし比較の過程において、数多くのことが判明したため、Buzzap!では後日詳細な解説をお届けする予定です。

・2015年5月24日9:55追記
「Galaxy S6 edgeの撮れるエリアが狭すぎる。デジタルズームでもかけて撮影しているのではないか」という主旨の問い合わせがあったため、再度検証してみました。

左がXperia Z4、右がGalaxy S6 edgeですが、ほぼ同じ距離から撮影しているにもかかわらず、Galaxyではせっけんの箱全体を写せません。


ズームをかけていない証拠。こちらはXperia Z4。


Galaxy S6 edge。画面には等倍であることを示す「x1.0」が表示されています。


撮影比率を4:3から16:9に変更しても結果は同じでした。つまりかつてGalaxy S5で検証した時と同様、Galaxy S6 edgeは画角が狭いという結論になります。

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