まもなく日本でもサービスが開始されるAppleの定額制音楽配信サービス「Apple Music」。
ユーザーを取り込むために3ヶ月間の無料期間が設けられていますが、なんとその期間中、Appleは音楽を提供したアーティスト達にビタ一文支払わないという、恐ろしいスタンスであったことが大きな波紋を呼んでいます。詳細は以下から。
Apple Musicからテイラー・スウィフトがアルバム引き上げ「アーティストに3カ月支払いなし」に抗議 - ITmedia ニュース
ITmediaがアメリカの人気アーティスト、テイラー・スウィフト公式ブログを元に報じたところによると、Apple Musicの利用期間中には作詞作曲家、プロデューサー、アーティストに対価が支払われないことに抗議するため、テイラーが最新アルバム「1989」を引き上げることを決定したそうです。
テイラーはAppleがアーティストに対価を支払わないことについて「ショッキングでがっかりし、これまで革新的で寛容だった同社らしくない」と失望を表明した上で、初めてシングルをリリースする新人や若い作曲家、プロデューサーにとって大きな痛手だと主張。
その上で、以下のような提言をAppleに行ったと報じられています。
「Appleがこのポリシーを変更し、この件で大きな影響を受けるであろう音楽業界の人々の気持ちを変えることはまだ可能だと、敬意を込めて提言します。私達はiPhoneを無料にしろとは言いません。どうか、私達に音楽を無料にしろと言わないでください」
「これがApple Musicです。そして、これは始まりにすぎません」とするApple。しかし今回問題となっているやり方では、若い芽が始まる前に終わってしまう可能性があるわけです。
至極まっとうな意見であると思われる、テイラーの提言。6月22日15時50分現在、6万5000件の反響が寄せられています。
Taylor Swift - To Apple, Love Taylor
そして先ほどAppleのインターネットソフトウェア&サービス部門でシニアバイスプレジデントを務めるEddy Cue氏が、無料期間中にもアーティストへ対価を支払うことを表明しました。
#AppleMusic will pay artist for streaming, even during customer’s free trial period
— Eddy Cue (@cue) 2015, 6月 22
提言は無事聞き届けられたわけですが、もし影響力のあるアーティストが声明を発表するようなことが無ければ……と思うと、独占的立場を利用したAppleのやり方に一抹の不安を覚えてしまいかねない出来事です。
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