先ほどBuzzap!で「エヴァンゲリオン スマートフォン SH-M02-EVA20」の詳細や価格、発売時期が判明したことをお伝えしましたが、「ファンの声を聞いて開発した」としきりにアピールされる一方で、なぜかコレジャナイ感が漂っています。はたして何が微妙なのでしょうか。ツッコミどころを考えてみました。詳細は以下から。
◆まずデザインがコレジャナイ
今回のエヴァスマホを語る前に、まずチェックして欲しいのが今までのエヴァコラボ端末。「NERV官給品」というコンセプトで開発された「SH-06A NERV」および「SH-06D NERV」は、背面のNERVロゴで分かる人には分かるものの、一目でアニメコラボモデルとは分からない仕上がりなため、普段使いもしやすい一品でした。
ホーム画面や各種アイコンにもこだわりを見せています。
しかし今回発表された「エヴァンゲリオン スマートフォン SH-M02-EVA20」の外見は、シャープ製スマホの背面だけをエヴァっぽく仕上げただけな上に、誰がどう見てもエヴァモデルであることが一目で分かる、普段使いに困る人が出そうなデザインに。
さらに背面にあしらわれた初号機は「初号機より、旧劇場版でアニメ史に残る活躍を見せた弐号機や、綾波が乗る零号機が好き」という層にとっても、あまりうれしくありません。
おまけにホーム画面の作り込みも甘く、Google Chromeをはじめとした各種アプリのアイコンもそのまま。
SH-06D NERVの「MAGI UI」のようなクオリティはありません。
背面上部にあしらわれた「EVANGELION 20th Anniversary(エヴァ20周年記念)」表記が限定感を強めるとしていますが、その限定感をファンは求めているのでしょうか……?
◆キャラクターボイスもコレジャナイ
また、今回のエヴァスマホの特典としてオリジナルアプリ「EVA SOUND」の中に、アンケートで人気が高かったレイ、アスカ、ミサト、ペンペンの音源データが34種類収録されているとしていますが、本体デザインにエヴァ初号機が採用されているにもかかわらず、そのパイロットである主人公・碇シンジや一部の層に絶大な人気のある渚カヲルの声はありません。
エヴァスマホを名乗るくらいならば、たとえ新録では無くても、シンジの「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ……」といった有名なセリフや、碇ゲンドウや冬月、赤木リツコ、伊吹マヤをはじめとするNERVの面々の声などが収録されていても良さそうなもの。
このまま売るのであれば、いっそのこと有料コンテンツでも構わないので、キャラクターごとのボイスパックを追加で配信するなど、もっと内容を充実させてもいいのではないでしょうか。
◆ベースモデルが廉価版なのもコレジャナイ
そして最後に一番残念なのが、「ベースモデルが廉価版」という部分。
「SH-06A NERV」および「SH-06D NERV」はどちらかというとハイエンドに属するモデルでしたが、今回は搭載されているプロセッサ(Snapdragon 400、1.2GHzクアッドコア)などから考えても、まごうことなきエントリーモデル。しかし本体価格は7万8000円です。
◆どこまでも中途半端、それが今回のエヴァスマホ
おそらく本体価格を抑えるため、あまり作り込むことができず、中途半端さが否めなくなってしまったと思われる今回のエヴァスマホ。
しかし「SH-06D NERV」がネットオークションで10万円以上に高騰しても、買い求めるファンが相当数いたことを考えると、本当に欲しいものであれば、コアなファンは出費をあまり惜しまないという側面もあるわけです。
「このクオリティに7万8000円を支払うのなら、本体価格が10万円を超えてもいいからデザインも中身も作り込んだ、AQUOS ZETAベースのハイエンドモデルにして欲しかった」という声すら聞こえてきそうですが、はたして今までのモデル同様、高い評価を得ることはできるのでしょうか。
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