もう完全にSF、スイスで「耐衝突構造」を持つ球状ドローンが発売される

ドローンの進歩が止まりません。人類は追いついていけるのでしょうか?詳細は以下から。


スイスのFlyabiligy社が開発を進めている新型ドローン「Gimball」は、飛行中に障害物にぶつかったとしても墜落することなくミッションを続けることができる用設計された、衝突に極めて強い構造を持ったドローン。

先日BUZZAP!では人間離れした障害物回避能力を持つ自動操縦ドローンを紹介しましたが、このGimballは真逆の発想で障害物を回避するのではなく衝突してもそのまま動き続けられるように設計されています。

Gimballの形状は、三角形を組み合わせたジオデシックドームを思わせるフレームが本体の周囲を球状に覆っているというもの。これによって回転するプロペラが障害物に当たって停止し、墜落するという事態が回避できるというわけです。

また、フレームは二重構造となっており、内側のフレームは衝突時の衝撃や回転を本体に伝えず、姿勢を制御するためのスタビライザーの役割も果たします。さらに、これらのフレームは人間に衝突した際に怪我を負わせることを防ぐ役割も持っており、混雑したエリアでのスムーズなドローンの運用を可能とするとのこと。

この構造により、Gimballの操縦には高度な技術は必要なくなり、よりカジュアルな運用が可能となります。また床や壁、天井を転がったり伝うようにして移動も可能。時間やバッテリーの節約にも繋がります。

非常に画期的なGimballが開発された目的は災害時の探索や救助活動はもちろん、工場やタンク、煙突などのメンテナンスから人間が簡単に足を踏み入れられない未踏の地への探検など、多くの可能性が考えられています。瓦礫だらけで崩壊の危険性のある建造物や未知の自然地形など、「ぶつかっても大丈夫」という特性の使いどころは限りがありません。

動画での紹介は以下から。

Flyability Drones for Good Semi-Finals – YouTube

ただし、先日紹介した対ドローン捕獲用の猛禽類の襲撃に対しては、簡単にフレームを掴まれてしまうので逆に弱点とはなりそうです。適材適所ということになるでしょうか。

なお、現在商業的に発売される前にアーリーアダプター向けに発送されているということで、こちらのページからオーダーが可能。ここに値段は明記されていませんが、FAQでは25000ドル(約300万円)となっており、手軽に趣味で買える段階ではないようです。

A Swiss company invented the collision-proof drone

・関連記事
オランダ警察、ドローン捕獲用に鷲の訓連を開始 | BUZZAP!(バザップ!)

空に放り投げるだけであなたを自動追尾して自撮りし続けてくれるドローンが登場 | BUZZAP!(バザップ!)

【動画】Amazonの配送用ドローンが公開される、24kmまでの範囲に30分以内にお届け可能 | BUZZAP!(バザップ!)

人類敗北?自動操縦ドローンの障害物回避技術がもはやニュータイプの次元に | BUZZAP!(バザップ!)

電波を使って動きを封じる「対ドローン専用ライフル」が登場 | BUZZAP!(バザップ!)

この記事をSNSでシェア

フォローまたはいいね!して最新情報を手に入れよう

海外 に関する人気記事

  1. 世界最大の動物愛護団体「PETA」の実態、保護された動物の9割が安楽死
  2. 子供にしか見ることのできない児童虐待防止ポスターが秀逸
  3. オーストラリア最高齢109歳のおじいちゃん、現役で傷ついたペンギンのためのセーターを編み続ける
  4. 「牢屋の壁をピンクに塗ると囚人の攻撃性が下がる」画期的なはずのアイディアがなぜか物議に

海外 の最新記事