「触手ロボット」が登場、タコの構造と動きをベースに「身体的知性」を導入
タコの動きや構造を元にした軟体型の触手ロボットが登場しました。詳細は以下から。
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自然界の生物が有する構造や機能を模倣し、新しい技術を開発する「生物模倣」という手法を用い、イタリアの研究者らが水陸両用の触手ロボットを開発しました。
研究者らが参考にしたのはタコ。高い知能を持つ軟体動物として知られていますが、このタコが水中を移動したり触手を用いて物をつかんだりする際、実は脳を使った処理はあまり行っていません。中枢神経からのトップダウンでの指令の代わりに、タコの多くの動きは身体と周囲の環境の相互作用の中で高い自発性を持って行われているのです。
こうした「身体的知性」と呼ばれ得るシステムを採用したことにより、研究チームの作成した触手ロボットは多大な処理を行うことなく、触手で物をつかみ、海底を歩き回り、泳ぐことすら可能となっています。実際に動いている動画は以下から。
Octopus-Inspired Robots Can Grasp, Crawl, and Swim – YouTube
まだまだ本物のタコには及びませんが、軟体構造を持ち、かなり自由に触手を操ることができています。また、現時点では主に水中で使用されていますが、陸上での使用も含めて研究は鋭意継続中とのこと。多くのロボットが現実世界に降り立っていますが、なかなか面白い新型が現れたと見ることができそうです。
探査、研究はもちろん、エンターテインメント用など幅広い用途が考えられる触手ロボット。生態模倣によって導入された身体的知性というシステムが今後のロボット開発にどう影響してくるのかも興味深いところです。
Octopus-Inspired Robots Can Grasp, Crawl, and Swim – IEEE Spectrum
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