車中泊や避難所でも、エコノミークラス症候群を防ぐため気をつけるべきポイントとは?

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熊本地震に伴い、被災者の間でエコノミークラス症候群が発生し始めています。気をつけるべきポイントをまとめました。

熊本地震の発生後、続く余震への不安から大勢の被災者が車中泊を続けており、そのなかでエコノミークラス症候群が報告され始めています。18日には車中泊を行っていた50代から60代の女性3人が意識不明の重体で入院しており、それ以外にも車中泊をしていた30代後半から70代後半の男女7人が同様にエコノミークラス症候群と診断されて入院していることが伝えられました。

気象庁も余震が今後どうなるかが不明であるとしており、車中泊がすぐに解消される見込みはありません。そして車中泊ではなく、避難所の限られたスペースで体をあまり動かさずに過ごしている場合にもエコノミークラス症候群は発生します。では、どこをどう気をつけたらよいのでしょうか?

◆エコノミークラス症候群とは?
飛行機のフライトなどで長時間同じ姿勢で座っていることにより、足の静脈に血栓(深部静脈血栓)が生じることがあります。正式には静脈血栓塞栓症と呼ばれる症候群ですが、飛行機のエコノミークラスの乗客からこうした症状が見つかったことから、「エコノミークラス症候群」と通称されるようになりました。

この血栓の一部が歩いた時などに血流に乗って肺に飛び、肺の血管を閉塞する肺塞栓を引き起こします。現在意識不明の重体となっている女性3人はこの肺塞栓であることが報じられています。

エコノミークラス症候群と呼ばれてはいるものの、長時間同じ姿勢で座っていれば飛行機以外でも発生することはよく知られており、2004年の新潟県中越地震の際にも車中泊をしていた被災者が発症しています。また、車中泊ではなく、限られたスペースを大勢でシェアして過ごさざるを得ない避難所などでも、体を動かさなければエコノミークラス症候群を発症する可能性が少なくありません。

◆何が原因で発症するの?
1.長時間同じ姿勢で座っていること
一番大きな原因は、狭いスペースで下半身を動かさず、同じ姿勢で座り続けていること。飛行機や自動車はもちろん、避難所などで他の被災者に遠慮しながらずっと同じ場所に座り続けているような場合もエコノミークラス症候群の発生率は上昇します。特に体の動かしにくい高齢者などは要注意です。

2.乾燥
体が乾くことで血液の粘度が上がり、より血栓ができやすい状態になります。アルコールを摂取すると尿で体内の水分が排出されやすくなるため、お酒の飲み過ぎも危険です。

また、JALのHPによると、「下肢静脈瘤・下肢の手術・けが・悪性腫瘍・深部静脈血栓症(既往)・凝固能異常肥満・経口避妊薬の使用・妊娠中・出産後」といった状態の人がなりやすいため、十分注意が必要です。

◆どう対策すればいい?
1.運動
可能な限り体を動かすように心掛ける必要があります。2、3時間に一度周囲を歩き回るだけでもいいですし、軽く体操をするのも有効です。特に体の不自由な高齢者などは周囲の人が気にとめてあげる必要があります。続く余震での心労が重なり、避難所では他の被災者への遠慮もあるかと思われますが、命に関わる症状のため、意識的に体を動かしましょう。

JALのHPでは座席に座ったままできるエコノミークラス症候群予防の簡単な体操が掲載されています。

JAL - 飛行中(快適な空の旅のために)より引用)

2.水分補給
運動と共に大切なのが水分補給です。現在でも断水の続いているエリアがあり、そうした中では物理的に水分補給が難しい場合もありますし、他の被災者への遠慮で多くの水分補給をためらってしまうこともあります。どうにもならない状況はあるにせよ、知識として覚えておき、可能なタイミングで予防として水分補給を心掛けましょう。

また、利尿作用のあるアルコールやカフェイン類を摂取することで体内の水分が排出されやすくなり、血栓ができやすくなるため、水分とはいってもこうした種類の飲料を摂取しすぎるのは要注意です。

3.ゆったりした服を着る
体を締め付けることで血流が悪くなり、血栓ができやすくなります。できるだけ下半身を締め付けるような服の着用は避けたり、ベルトなどを緩めることで少しでも血栓ができる可能性を減らせます。

◆どんな症状が出たら危険?
JALのHPでは「大腿から下の脚の発赤・腫脹・痛み」がエコノミークラス症候群の初期症状として挙げられており、これらがあった場合は迅速に病院での診断が推奨されています。

エコノミークラス症候群は肺塞栓により突如致命的な症状となることも少なからずあり、治療も長期間の(場合によっては一生涯の)投薬や、高度な外科手術が必要になる可能性もある症候群で、予防が何よりも大切です。

大変な避難生活のさなかでこれら全ての対策を行うことは容易ではありませんが、エコノミークラス症候群甘く見てはいけません。余裕のできた方からでも、ご自身と周囲の方々の健康状態についてチェックしてみてください。

エコノミー症候群で3人意識不明 車中泊が原因か 熊本:朝日新聞デジタル

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