基地局が混雑したら、スマホ同士が通信して快適に通信できるようにする……そんなユニークな技術がモバイル業界の展示会「ワイヤレスジャパン2016」に出展されました。詳細は以下から。
ワイヤレスジャパン2016のKDDI研究所ブース。
ここでは「5G無線通信時代に向けたD2D通信を活用した安定・高速通信」のデモが行われています。
D2D通信はデバイスとデバイス同士(Device To Device)で通信するもの。今回KDDI研究所が提案しているのは、広域をカバーする基地局が混雑しているときに、ミリ波やWi-Fiなどの高速通信が可能なエリア内にいるデバイスとも通信することで、失われた通信速度をカバーするというもの。
乱暴に説明してしまえば、2つの周波数帯を1つにまとめて高速・安定通信を実現する「キャリアアグリゲーション」のような感覚で、基地局とデバイス間通信を同時に利用することで、高速かつ安定した通信の実現を目指す技術。デバイス間通信にはミリ波、LTE、Wi-Fi Directなど、さまざまな技術を利用できるとしています。
デモムービーを見れば、より理解が深まるかもしれません。
なお、KDDI研究所は40GHz/60GHzといった「ミリ波」を用いた次世代ワイヤレスネットワークの構築を研究中。
超高周波数帯は障害物に弱く、ごくごく限られたエリアにはなるものの、世界最高のユーザーデータ伝送速度6.1Gbpsを実現。つまりミリ波と既存の周波数帯、そしてD2D通信技術を組み合わせれば、より多くの人がコンスタントに高速かつ快適な通信を利用できるようになるわけです。
ミリ波対応ワイヤレスシステムの試作機はこんな感じ。こちらはアンテナ部分。
受信機
既存のスマホに接続することもできます。
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