【Boom Festivalレポート】Ankerのソーラーチャージャー「PowerPort Solar」レビュー、1週間の野外フェスは乗り切れるのか?



1週間続くBoom Festival、スマホやデジカメの電池が心配になるところですが、ソーラー充電で乗り切れるか試してみました。

今回はちょっと番外編です。1週間続く野外フェスティバル、日本ではなかなか想像できない長期間です。このようなフェスに参加すると(そしてレポートを書くとなると)、心配になってくるのがスマホやデジカメの充電です。

Boom Festivalは南欧のポルトガルで夏に開催されており、せっかくなら過剰なまでに存在している太陽光を用いて乗り切ってみよう……ということで、Ankerのソーラー充電器「PowerPort Solar」でバッテリーを補充してみることにしました。また、サブのモバイルバッテリーとして「PowerCore 10000」を併用し、iPhone 5sとPanasonicのデジカメ「Lumix DMC-T230」を通常使用しつつ充電していきます。



まずこちらが「PowerPort Solar」。



折りたたみ式でソーラーパネルが3面あり、それぞれのパネル面のサイズが16cm×28cm。展開して使用する際は67cm×28cmとなり、重さは420グラム。今回持参したのは21Wモデルで、最大出力が3A。比較に置いているのはiPhone 5sです。


一番右の面は袋状になっており、内部に2口のUSBポートがあります。1ポートで最大2.4A、2ポートの合計での最大出録画3Aということに。



ただし、この袋の口は右側になっているので、「PowerPort Solar」をロープや木に吊し、中にスマホなどを入れるといった使い方は困難です。一番左側に紐などを通せる穴がふたつ開いており、袋の口が左側だったらそうした便利な使い方もできたと思うのですが…。

microUSBケーブルが1本付属しています。ライトニングを使いたい場合は手持ちのものを使いましょう。



こちらがモバイルバッテリー「PowerCore 10000」。


本体の他にメッシュ地の巾着状の袋とmicroUSBケーブルが1本付属。本体の大きさは9.2cm×6cm×2.2cmとポケットサイズ。重さも180グラムと軽量です。


袋に入れてみたところ。


さて、これらをBoom Festivalで実際に使ってみました。ビーチ沿いの日なたに置き、iPhoneとデジカメを直に接続してみます。



接続した17時9分の時点でiPhone 5sの充電は66%。2/3です。ちなみにこの時期のポルトガルは日が落ちるのが19時過ぎ。17時でも日本の真夏並みの太陽光がギラギラと照りつけています。


17時16分で73%に。


17時53分には100%まで充電されました。繰り返しますが、デジカメと平行して充電しています。


また、「PowerCore 10000」は4つあるバッテリーランプが3つ点灯している状態から「PowerPort Solar」で充電した際、3時間程度で4つのランプが点灯(点滅しなくなる)するまで3時間程度でした。


基本的に夜間や太陽の出ていない時は「PowerCore 10000」から充電し、太陽の出ている昼間に「PowerPort Solar」のUSBポートのひとつを使って「PowerCore 10000」を充電しつつ、他のバッテリーの減ったガジェットにも充電という形にすると、バッテリーを最大限に有効活用できそうです。

もちろん天気任せという面は大きいですが、ソーラー発電の宿命である以上致し方ないところ。16cm×28cmで420グラムの「PowerPort Solar」を荷物に入れるかどうかはフェスの長さ、天気予報を考えて決めるということになります。

なお、Boom Festivalでは実のところ、巨大な給電ポイントが設けられています。6角形の人の背ほどの高さのポイントには1面に6口のコンセントが設けられており、1つのポイントにつき36口、これが2つ並んでいるので72口をいっぺんに充電可能です。


ポルトガルのコンセントのタイプは日本と違うCタイプで、電圧も220Vのため、アダプターと機器によっては変圧器が必要(スマホ、PC、デジカメなどは不要な場合多し)となります。少なくともアダプターがないと充電できないため、使うのであれば事前の準備が必要です。もちろん盗難などの危険があるため、放置せずそばにいなければなりません。


また、他のトランスフェスティバルではWi-Fiが飛んでいる場合もあるのですが、Boom Festivalは参加者が3万人を超えており、会場も極めて広大なため一切Wi-Fiは飛んでいません。なので、現地でスマホや携帯を使いたい場合はSIMフリーの機種に現地のSIMを入れるか、現地で購入するか、もしくは日本の空港で海外用レンタルWi-Fiを申し込んで利用するかとなります。

最も現実的なのが海外用レンタルWi-Fiとなり、ユーロDATA社では1日当たり690円で下り最大2Mbpsと低速ながらも1日辺りの通信容量の制限はなし。Wi-Ho!社ではヨーロッパ周遊3Gプランで1日辺り1180円。下り最大21.6Mbpsで1日辺りの通信容量が200MBなど、各社異なったタイプのプランがあるため、用途に合わせて選んでみるのが良さそうです。なお、こちらのサイトから比較ができるようになっています。
【海外携帯続々レンタル中】 海外用Wi-Fiレンタルの比較ページ

さらにauの場合、ユーザーが契約しているデータ定額プランを海外でもそのまま利用できる「世界データ定額」という選択肢も。利用開始まで勝手に料金が発生することもなく、サービス開始から24時間有効、さらに面倒な自動更新も無し(通信は自動切断)という内容です。


ちなみに、Wi-Fiの届かないBoom Festivalでのスマホの使用目的は何かというと、カメラはもちろんですがオフラインで使用できるBoom Festival専用アプリ「Boom Festival App 2016」。
iOS版とAndroid版が存在しており、地図や各種プログラムを確認できる他、開催中はリアルタイムでタイムテーブルを確認することが可能なため、極めて便利な代物でした。こんなものを開発するチームが存在する辺りにもBoom Festivalを支えるカルチャーの層の厚さに驚かされます。


また、日本の野外フェスで考えると、多くの場合通話圏内であるため、何らかの理由で通信を行う可能性は少なくありません。最高のライヴでアガっている自分たちの動画を、そのフェスに行っていない友達に自慢するためSNSにリアルタイムでアップしたいという人も少なくないでしょう。

そうした場合はバッテリーの減りも早いため、モバイルバッテリーは必須。ですがやはり南欧と違って日本の山間部の天候は安定せず、会場によっては日なたを確保するのが難しい場合もあります。なので、あくまで事前に充電したモバイルバッテリーをメインとし、ソーラー充電は会場の様子や天候を見ながらのサブという位置づけになりそう。

ということで、今後国内国外問わず、フェスでじっくり遊びながらもスマホなどを活用したい方はぜひ参考にしてみてください。

次回は以前お伝えしたようにBoom Festivalのアートの側面に目を向けてみます。

BOOM FESTIVAL, 1997-2016, Oneness _ Music _ Arts _ Environment _ Culture _ Love

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