2016年冬スマホ、Xperia XZ、isai Beat(V20 PRO)、iPhone 7 Plusのカメラ比較(3)、各機種の強み・弱点は?
先日お届けした第1弾、第2弾に引き続き、カメラ機能を売りにする2016年冬モデル「Xperia XZ」「iPhone 7 Plus」「isai Beat(ドコモ版はV20 PRO L-01J)」の撮影比較をお届けします。
かなりの枚数を撮影した上で比較してきましたが、結局各機種の強み・弱点は一体どこにあるのでしょうか。詳細は以下から。
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◆今度はお昼の風景を撮影
今回は楽天モバイルの新機種発表会のついでに、昼間の二子玉川の風景を撮影してみました。基本的にカメラの設定には手を加えずオートで撮影しているほか、「カメラの暗所撮影性能を試す」という主旨から、フラッシュおよびモバイルライトはオフに。iPhone 7 Plus以外は発売前の試作機で、製品版とは異なる場合がある点に注意が必要です。
・二子玉川ライズ、楽天クリムゾンビル前
まずは楽天本社前の風景から。広角に撮れるXperia XZは少しディティールが甘くなってしまいました。
細部まで撮影できるものの、4:3の縦横比と画角が広くないせいで景色を撮りきれないことがあるiPhone 7 Plus。
2倍ズームは他のスマホに無い便利さではあるものの、いかんせん広い景色を撮ることには向きません。
・蔦屋家電前
日本で唯一、TSUTAYAが本気で家電を販売する「蔦屋家電」前はこんな感じ。isai Beatの超広角レンズがとてもいい感じに景色を収めることができた上、空や木が色鮮やかに撮れています。
・多摩川の河川敷
続いては多摩川の河川敷から二子玉川を望んでみたところ。色の濃淡が幅広く撮影できるXperia、超広角レンズを使うととりわけ色鮮やかに写るisai Beat、無難に撮れるものの、鮮やかさには欠けるiPhone 7 Plus……と、機種ごとの違いがはっきり出ています。
続いては雲間から伸びる放射状の光がきれいな川崎市側。逆光で暗く潰れ気味の部分であっても、色彩が損なわれないのがXperiaです。
川べりをパシャリ。広大な風景を撮るときは、isai Beatの超広角レンズが活躍してくれそうです。
今度は木。Xperiaやisaiが色鮮やかな写りです。
野球のスコアボード。空の青、ボードの緑色、そして土の色が各社で如実に違うのが分かります。
最後に芸術家・岡本太郎の母、岡本かの子文学碑。特異な形状のオブジェですが、全体をしっかり画面いっぱいに収めたい時、iPhone 7 Plusのズームレンズは活躍してくれます。
◆各社のカメラの強み、弱みは?
今までの作例からXperia XZ、isai Beat(V20 PRO)、iPhone 7 Plusの特徴をまとめてみるとこんな感じ。
広角レンズと新搭載のRGBC-IR対応カラーセンサーのおかげで、自然な色合いで広範囲を撮れるのが強み。広角レンズのせいでディティールが潰れてしまう傾向がありましたが、今回はかなり改善されている印象です。
フルオートで撮影する分には申し分ないため、誰にでも勧められるスマホですが、一方でデュアルカメラを備えたisai BeatやiPhone 7 Plusのような真新しさは無く、面白さを求めるのであればどうしても物足りない気がしてしまいます。
isai vivid譲りの明るいF1.8レンズ採用カメラはそのままに、135度の超広角カメラを備えたことで、今までのスマホに無い、ワイドすぎる写りを実現したのが強み。風景を撮るのであれば、まず間違いなく活躍してくれます。
しかし「レーザーオートフォーカスがガラス越しだと失敗しやすい」という、isai vividの弱点を引き継いだほか、オートだとXperia XZと比べて今ひとつな写りになってしまうことも。もともとマニュアル撮影の楽しさを追求したモデルのため、使いこなすには少しだけ技術が必要ですが、使い方をマスターするとこれほど楽しい機種はありません。
今までのiPhoneの弱点だった「無難に撮れるけれど、やや暗め」という弱点を克服し、ネオンサイン輝く夜の街などでもかなりきれいに撮れるようになりました。ディティールが破綻することがなく撮れる2倍ズームもかなり便利で、コンデジライクに利用できます。
Xperia XZ同様、フルオートでそこそこの写真を撮れるスマホですが、一方でXperia XZやisai Beatと違い、広角寄りの写真を撮る手段が無いのが弱点。4:3と16:9のアスペクト比を選ぶこともできないため、風景を撮る時に物足りなく感じる人もいるのではないでしょうか。
使っているうちに「通常レンズ、広角レンズ、ズームレンズを切り替えられるスマホが欲しい」とまで思ってしまった今回の3機種。スマホカメラは新しい撮影の楽しさを提案する時代になりつつあります。
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