説得力があって困ってしまいます。詳細は以下から。
恋に落ちた2人がアツアツな日々の末にめでたく結婚というゴールに辿り着くとしても、そこからまた新しい形で日常生活は続いていきます。もちろん新婚旅行が終われば職場で仕事に復帰しなければなりません。
実はその職場の男女比が幸せな結婚を破壊するかもしれないという研究結果が報告されています。
もちろん、幸せなカップルが離婚には至るにはそれぞれの複合的な理由が絡み合っているため、ひとつの原因だけを取り出すことは極めて困難です。
ですがこれまでの研究から、人間にしろ長期間パートナーと過ごす他の動物にしろ「近くに多数のパートナー候補が存在していること」がパートナーの変更に繋がる大きな要因であることは分かっています。
ストックホルム大学のCaroline Uggla博士とGunnar Andersson博士というふたりの社会学者がデンマークの国家登録データを利用してこの問題を研究し、ジャーナル「Biology Letters」に発表しています。
ふたりは離婚率と国の主要産業別の男女比に注目。1945年以降に生まれて1981年から2002年の間に異性と結婚した人を対象とし、多くの交絡因子を調整して計算を行いました。
「デンマークはこの研究には理想的です。離婚は子供の有無に関わらず広く受け入れられており、男女ともに結婚後も労働市場で活発に仕事をしています。注目すべきはデンマークの産業別の性比はとても多様なことです。男性の比率は保健医療では18%で、建築では92%となっています」とのこと。
ふたりの仮説を証明するように、調査結果では男女比が50:50を越えて異性が多い場合、そうでない環境に比べて男女共に離婚率が有意に上昇していました。そしてこの傾向は男性に強く見られました。
飲食業やホテル業では最も離婚率が高く、農業や図書館が最も低くなっています。また興味深い事に、高等教育を受けた男性にとっては性比が偏った環境では離婚率がより上昇しますが、同様の状況の女性では下降します。
こうしたことが起こる理由としてはいろいろ説明は付けられるとしていますが、潜在的なパートナー候補であり、似たような教育レベルや興味を持つ異性に職場という環境で常に会っているという時点で、その相手に何らかの興味を持つことはそう不思議なことではありません。
また、ふたりは産業別の離婚率の違いについては、職業ごとのパーソナリティの傾向の違いやストレスレベル、対人関係のあり方の違いなどが職場恋愛への発展に関係してくると考えています。
もちろん、職場の男女比と離婚率の間にあるのは因果関係ではなく相関関係に過ぎません。使用したデータでは個別の職場の男女比と離婚率を照合することは許可されておらず、あくまで産業別の一般的な数字が用いられています。
お国柄による違いなどもありそうですが、言われてみればなかなか説得力のある話となっています。あなたの職場はいかがでしょうか?
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