視覚障害を持つ人にとっては大きな1歩となりそうなプロダクトです。詳細は以下から。
白杖は視覚に障害を持っている人にとって、歩行の際に前方の路面を調べて安全を確保するための極めて重要な杖。視覚障害者であることを示すサインともなるため、日本では道路交通法で「目が見えない者以外の者」は白杖の携帯を禁止されています。
この白杖も時代と共に進化を遂げており、2011年には秋田精工と秋田県立大学の共同開発で超音波センサーで障害物を感知し、振動で伝える電子白杖が商品化されています。
この発想をさらに推し進めたのが、トルコの自らも視覚障害を持つエンジニアのKursat Ceylanさんが開発したスマート白杖「WeWalk」。超音波センサーでの160cm以上の高さを持つ障害物の感知に加えてBluetooth4.2でスマホと連動させることが可能です。
「WeWalk」は専用アプリを用いてスマホとペアリングさせ、Google MapからGPS情報を取得したり目的地への案内操作を行う事もできます。入力はタッチパッドと音声入力を選択できます。
白杖にスマートスピーカーとスマホの操作モジュールが内蔵されていると考えると分かりやすいでしょうか。視覚障害者にとって、歩行中にわざわざ手でスマホを持つ必要がない事は健常者以上に大きなメリットとなります。
なお、「WeWalk」はオープンプラットフォームのため、開発者らが機能を独自に開発することもできるため、今後さらに当事者のニーズに応えた形に進化していくことも十分に考えられます。
現在「WeWalk」は公式サイトから499ドル(約53000円)で購入可能。現時点で対応言語は英語とトルコ語となっていますが、今後さらに増えていくものと思われます。アプリはiOSとAndroidでそれぞれ利用できます。
技術が誰かにとっての世界をより良きものに変える、そんな素敵な例のひとつと言えそうです。
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